逗子銀座商店街で連日行列をなす「鬼助ベニエ」。開店とともにお客さんが押し寄せ、午後の早い時間には品切れになることも多い人気のベーカリーです。実はこちら、横須賀にある人気のパン屋「芦名ベーカリー芦兵衛」の姉妹店として2022年にオープン。店名に冠した「ベニエ」が名物となっています。
逗子銀座商店街で連日行列をなす「鬼助ベニエ」。開店とともにお客さんが押し寄せ、午後の早い時間には品切れになることも多い人気のベーカリーです。実はこちら、横須賀にある人気のパン屋「芦名ベーカリー芦兵衛」の姉妹店として2022年にオープン。店名に冠した「ベニエ」が名物となっています。
日本ではあまり耳馴染みのない「ベニエ」とは、ニューオリンズ発祥の四角い形が特徴的な揚げドーナツに粉砂糖をまぶしたお菓子のこと。「芦名ベーカリー芦兵衛」のオーナーがアメリカ映画「シェフ」を鑑賞していた際に、白い粉糖がたっぷりかかった袋にたくさん入ったベニエを食べるシーンを見て「いいなぁ」と思ったそう。それをきっかけに、ベニエを看板商品にしたイートインスペースのある店を逗子に構えることに。
お店を出すにあたってレシピを試行錯誤。本場のベニエは生地にショートニングとエバミルクを使うのが一般的だそうですが、「鬼助ベニエ」では米由来のショートニングと練乳、タピオカ粉をチョイス。生地を練って一晩寝かせ、独特の風味と弾力を生み出しています。
いざ味わってみると、しっとりモチッとしながらも生地の口溶けがよく食べやすい印象。重すぎず軽すぎずの絶妙なバランスで、思わず2個3個と手が伸びてしまうような素朴なおいしさに笑顔がこぼれます。
「学生の頃から愛読している料理本にベニエが掲載されていて、以前からベニエの存在は知っていたんです。なのでこの店を立ち上げる時、オーナーからベニエのお店をやると聞いて惹かれるものを感じました」と話してくれた店長の古山さん。今もその本をキッチンに掲げ、製造中に時々目をやっていいイメージを焼き付けているそうです。
種類は豊富で、粉糖、きな粉、シナモンシュガー、きび糖コーヒーが1個130円。レモングラサージュ、黒糖が1個150円。店長の古山さんによると、「スタッフのイチオシはきび糖コーヒー」とのこと。値付けの安さに二度見してしまいますが、「地元の子どもたちがしょっちゅう買いに来られるように」と、手頃な価格にしているそう。お店のそんな想いも、逗子の住民たちに愛される理由のひとつになっています。
毎日のおやつに、お出かけ先への手土産に、こだわりが詰まったベニエの優しい甘さが食べる人を癒してくれます。
取材日 2025/10/9
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information

鬼助ベニエ
住所 神奈川県逗子市逗子5-3-33
電話番号 080-7539-8848
営業時間 10:30〜15:00
定休日 日・月・火曜(月曜が祝日の場合は火・水曜が休み。その他不定休はInstagramで確認)
アクセス JR横須賀線逗子駅から徒歩7分
URL https://www.instagram.com/kisukebeignet/

Writer坂井あやの
雑誌やweb媒体で食・酒・旅にまつわる記事を執筆。町場の酒場から星付きレストランまで、おいしい料理とお酒があると聞きつければフットワーク軽く全国へ足を延ばす。ナチュラルワインとサウナと野球が、日々の癒し&楽しみ。

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