【高橋成美】三崎「や印」で出会った人生初の“自信作”ごはん|ねぎとろと漬けがくれた自立の一歩

Release2025.06.30

Update2025.06.30

【高橋成美】三崎「や印」で出会った人生初の“自信作”ごはん|ねぎとろと漬けがくれた自立の一歩

Release2025.06.30

Update2025.06.30

「料理なんて苦手」と思っていた私、高橋成美が、初めて「おいしい!」と心から思えた海鮮丼。それは三崎に引っ越したその日に「や印」の冷凍ねぎとろと漬けで作った一杯でした。食材に込められたこだわりと、作り手のまっすぐな想いに触れながら、私の“自立”の第一歩をたどります。

「やればできるかも」と思わせてくれた味

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東京から三崎に引っ越した日、慌ただしい引っ越しの合間に作った海鮮丼。冷凍パウチのねぎとろと漬けを解凍し、ご飯に乗せただけの簡単な丼でしたが、ひと口食べて驚きました。「これ、本当に自分が作ったの?」と。苦手意識があった料理が、はじめて“楽しい”と感じられた瞬間でした。

 この経験が、三崎への移住で掲げた目標のひとつ「自炊をする」にスイッチを入れてくれました。専門店のような味を、自分の台所で再現できたという事実が、自信と、これからの暮らしへのワクワクを連れてきてくれたのです。

作り手に会いたくて向かった「うらりマルシェ」

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「このねぎとろと漬け、どうしてこんなに美味しいんだろう?」と気になり、思いきってお店を訪ねてみることに。向かったのは「うらりマルシェ」にある、創業80年の老舗「や印」さん。

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登場したのは、アームレスリングの選手としても活躍する斉藤光一さん。まぐろ加工のプロフェッショナルである彼が、ねぎとろと漬けを担当しています。体づくりにも向き合っているという斉藤さんの、まっすぐな眼差しと芯のある話し方に、「この人が作るなら間違いない」と直感的に思えました。

「マグロを感じる」ことへのこだわり

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や印のねぎとろ(600円)は、斉藤さんのこだわりが詰まった自信作。粒をあえて大きくし、油は極力控えているため、べちゃっとせず、まぐろの味そのものをしっかり感じられます。実際、食べた瞬間に「まぐろだ!」と声が出たほど。

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一方の漬けは、なめらかな舌ざわりと、ほどよく染み込んだ味わいが特長です。素材には“漬けに適した”メバチマグロを選び、専用のたれも自社で製造。もともと「余りものを加工する」イメージだった漬けが、今では一から原料を用意し、味を設計された主役の一品に変わっていたことに驚きました。

手軽に「おいしい」を届けたいという想い

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や印では、忙しい日々でも手軽に美味しい料理を楽しめるよう、フライパンひとつで調理できる一人前のセット商品も展開しています。人気は「バジルオイル」「ガーリック」「ムニエル」の3種。とくにムニエルは、白身魚を連想させるために少し手に取られにくいそうですが、「実はマグロでも抜群に合う」と斉藤さん。火を通しすぎても硬くならない“カマ”という部位を使い、焼くと「ほわっほわ」になるのが魅力だと話してくれました。

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「料理が得意じゃなくても大丈夫」。その言葉がそのまま形になったような商品たちは、まさに“私”のような人の背中を押してくれる存在です。

 自立の第一歩として出会った「や印」のねぎとろと漬け。おいしさの裏にある作り手の想いや、届け方への工夫を知ることで、より一層その味が好きになりました。料理が苦手でも、生活に不安があっても、「やってみよう」と思える何かをそっと差し出してくれる。三崎での新生活が、あたたかく開かれていく気がしました。

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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や印さんが入っているのは旬の魚介類や野菜の直産センター「うらりマルシェ」

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三崎にきて初めて食べたねぎとろ丼の秘密に迫ります。

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おいしさの秘密を知ることで、さらに楽しんで食べることができました。

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漬けとねぎとろ丼にはうずらの卵とネギ、大葉を添えるのがポイント。

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フライパン一つで調理できるのは一人暮らしにも嬉しいです。

Writer高橋成美

元フィギュアスケート五輪代表。地元良品JOURNEY企画で三浦半島に移住し、新たな人生にチャレンジ中。地域の魅力を発信しながら、自然と人とのつながりを大切にする暮らしを実践しています。スポーツで培った行動力と笑顔で、地元にも元気を届けています。

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