【三浦】農家らしくない農家!チャラ夫さんが育てる300品種の完熟いちじく|大井農園

Release2025.10.09

Update2025.10.09

【三浦】農家らしくない農家!チャラ夫さんが育てる300品種の完熟いちじく|大井農園

Release2025.10.09

Update2025.10.09

サーファーのような風貌で“チャラ夫”として大人気の「大井農園」園主、大井慎一郎さん。こだわりの完熟いちじくは、濃厚な甘さが魅力です。さらに、いちじくへの愛が止まらず、新たな夢が広がります。

果汁が溢れる絶品トースト

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「これ、間違いなく美味しいですよ」

そう笑顔で教えてくれるのは、大井農園の人気者“チャラ夫”こと大井慎一郎さんです。おすすめの食べ方は、いちじくトースト。

バターを塗ったトーストに、薄切りのいちじくを並べ、グラニュー糖をひとふり。

トースターでこんがり焼けば、果肉からじゅわっと果汁が染み出し、スイーツのような贅沢な一枚になります。

「うちのお店で出すと『泡ください!』って言われます」

飲食店を営む常連さんは、シャンパンとの相性は抜群、生ハムやチーズとの組み合わせも最高だと太鼓判を押すほどの完熟度だと話します。

実が枝で完熟するまで待ち、最高の状態で収穫するというこだわりが、大井農園の濃厚な甘いいちじくの魅力です。

農家らしくない農家“チャラ夫”のいちじく

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三浦市初声和田にある「大井農園」は、家族で営むアットホームな農園です。

農業歴25年の大井慎一郎さんは、“チャラ夫”として知られる人気者です。

「お客様の前に出るなら、泥だらけより“お出かけ”のような格好でいたいです。農家のイメージを変えたいですよね」

日焼けした肌にタンクトップ、おしゃれなアクセサリーを身につけた姿は、まるでサーファーのようです。見た目はチャラくても、実は真摯に農業と向き合い、家族とお客様を誰よりも大切にする、熱い心を持つベテラン生産者です。

まるでアート 多様ないちじくに恋をして

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「2色の色が入っているの分かります?ストライプ模様です」

世界には約2,000品種のいちじくが存在すると言われています。大井農園ではその中から117品種を畑で栽培。さらに自宅コレクションを合わせると、なんと300種類にも及びます。

黒や緑、縞模様など、果皮の色や果肉の断面は千差万別で、その美しさはまるでアートのようです。

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「いつか写真集を出したい」

”チャラ夫”の写真集ではありませんよ。

『いちじくの写真集』を出版して、多くの人にその魅力を伝えたいと、収穫のたびにカメラに収めています。慈しむように果実を見つめる姿からは“熱いいちじく愛”が伝わってきます。

いちじくの葉がジュエリーに ― 愛する妻への贈り物から

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慎一郎さんにはもうひとつの顔があります。それは、ものづくり職人です。

かつて銀細工や革細工を製作し、販売していました。

「革製品は丈夫すぎて壊れず、買い替えるお客さんがほとんどいなかった」と笑うほど、丁寧で緻密な手作業をしてきました。

結婚20周年の記念に、妻・早霧さんへハワイアンジュエリーを贈ろうと訪れた横浜のジュエリーショップで、思いがけない縁に恵まれました。

「コラボ商品を作りませんか?」

そのひと言から、“いちじくの葉”をモチーフにしたジュエリーが誕生しました。

ナチュラルな曲線が美しいシルバーペンダントトップとして販売されます。

「いつか直売所の一角でもジュエリーを販売したいですね。」

いちじくへの情熱が、ジュエリーという形でも輝き始めています。

家族の笑顔とお客様の「美味しい」のために

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母の美代子さん、妻の早霧さん、娘の玲央奈さんと共に営む大井農園。

慎一郎さんにとって、家族はかけがえのない宝物です。支えがあるからこそ、挑戦を続けられます。

「大切なのは、家族とお客様の笑顔。だから妥協はしたくない」

台風の影響で傷が付いたものや、畑の水分が抜けず水っぽさが残っているものは、泣く泣く全て廃棄するという決断をしました。「本来の完熟イチジクの味ではない」という理由からです。

――農家らしくない農家、チャラ夫さん。

彼のいちじくには、深い愛情と手間をかけたこだわりが詰まっています。三浦の太陽の下で、大井農園の物語はこれからも実を結び、広がっていくでしょう。

いちじくは、10月中旬ごろまで販売予定です。直売所では人気が高く予約で完売することも多いため、事前に予約しておくと安心です。

シーズンが終わると、大根をはじめとした 冬野菜の販売がスタートします。いずれもこだわりの肥料と栽培方法で育てられており、濃厚な味わいと豊かな旨みが評判を呼んでいます。

取材日 2025/9/2

※掲載されている商品・情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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いちじくは植えて約4年目の木。倒れないための支柱も全て手作りです。

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暑くて汗で手がしわしわになっても、手袋は必ずはめて収穫します。いちじくのフィシンという樹液が、直接皮膚に触れると皮膚が溶けてしまうことがあるためです。

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いちじくは、毎朝収穫します。色・ 向き・柔らかさなど、完熟の状態を見極めて収穫します。

Writerうみのとなり

ライター歴5年 「横須賀っていいな」「行きたいな、住みたいな」と思ってもらえる情報を発信しています。 地元の美しい自然・歴史・地域のあたたかさと魅力を伝えたい!Yahoo!ニュースライター 500件以上取材実績あり。地域クリエイター月間MVA2024年11月、7月、2023年7月連続受賞。

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