【横須賀】究極の手縫いが生む美しき革製品。兄弟で営む「BROSS FACTORY SHOP」

Release2026.01.03

Update2026.01.03

【横須賀】究極の手縫いが生む美しき革製品。兄弟で営む「BROSS FACTORY SHOP」

Release2026.01.03

Update2026.01.03

BROSS FACTORY SHOP」横須賀・上町の坂の途中に、静かに佇む「BROSS FACTORY SHOP」。

ここは、洋服と革製品を手がける兄弟が営む工房併設のショップです。弟の徳永竜之介さんは、革の性質を見極めながら、ミシンと手縫いを巧みに使い分けて作品を仕立てます。そこにあるのは、効率ではなく“美しさ”を選ぶ手仕事でした。

徹底した素材選びと究極の手縫い技術

もっと見る

艶めくキャメル色の革のFullzip keycase(18,000円)には、縫い目はまっすぐに、細やかに並び、均一なピッチで刻まれています。一見するとミシンで縫ったかのような美しいステッチです。

しっかりと撚られた糸が、美しさだけでなく確かな強度も生み出しています。

構造上ミシンでは縫えない箇所も、「そのほうが美しく仕上がる」と判断すれば、手縫いで一針ずつ丁寧に。

効率よりも完成の美しさを優先する姿勢には、ものづくりに向き合う職人の静かな情熱が宿っています。

もっと見る

こちらのFullzip wallet(22,000円)もまた、技と美意識が凝縮された逸品です。

一般的に布を用いる内側やマチにまで贅沢にレザーを使用し、すべて“オールレザー仕立て”に。

長く使い込んでも破れやほつれの心配がなく、手に取るたびに革が馴染み、深みを増していきます。

さらに、ファスナーのテープ部分を見せないよう革で包み隠すという繊細な設計。細部に宿る美意識が、使う人の手の中で心地よく馴染み、静かな存在感を放ちます。

美しい立体構造と、妥協なき手仕事

もっと見る

竜之介さんの作品の中には、革を内側で縫製した後、ひっくり返して仕上げるという高い技術で制作されたzip leather hand bag(5,5000円)もあります。

縫い目を内側に隠すことで、表面は驚くほど滑らかに、そして上品に仕上がります。

しかし、この方法は非常に繊細な作業。

特に厚みのある革では、ひっくり返す際の力加減ひとつで形が崩れてしまうこともあるそう。

完成したバッグは、余計な装飾を排した凛としたフォルムと、手にした瞬間の柔らかな感触が見事に調和しています。持つ人の仕草に寄り添うように、しなやかに形を変える“生きた革”の美しさが際立ちます。

もっと見る

竜之介さんの作品は、一見すると控えめでシンプル。

しかしその内側には、どこか「男らしさ」や「武骨さ」といった力強い存在感が息づいています。無駄をそぎ落としたデザインの中に、確かな個性と美意識が宿っています。

兄弟で築く、手仕事の工房「BROSS FACTORY SHOP」

もっと見る

横須賀・上町に「BROSS FACTORY SHOP」があります。

洋服を手掛ける兄・徳永航之介さんと、革職人の弟・竜之介さんが立ち上げたこの工房併設のショップでは、日常に寄り添う“本物の服と革製品”が生まれ続けています。

航之介さんはシャツやパンツなど、着る人の体になじむシルエットを追求した洋服を制作。一方、竜之介さんは革の質感と機能美を極め、手縫いで一点一点バッグや革小物を仕立て上げています。

独学が育てた、果てなき探求心

もっと見る

「モノづくりをする上で一番楽しいこと、嬉しいことは、自分の頭の中に描いていたものが、かっこよく形になった時です」と笑顔で話します。

レザークラフトとの出会いは約4年前。自宅で趣味として始めたのがきっかけ。

ある革工房を訪れたとき、「ちょうど今、作る人を探している」という話を耳にしました。

その偶然のひとことが、“ものづくりを仕事にする”第一歩となりました。

作れば作るほど、革の表情や手触りが違うことに気づいて、どんどんのめり込んでいき、コインケースを何十個も作っては試行錯誤を重ねたそうです。

カードケース、財布、そしてカバンへと、作品のサイズが大きくなるたびに、技術も感覚も磨かれていきました。

もっと見る

一本一本、息を詰めるように針を通していく作業。

ミシンであれば数分で済む工程も、手縫いでは数時間かかります。

見た目の美しさだけでなく、使うほどに深まる耐久性と機能性を生むための、欠かすことのできない時間です。

「使う人の中に自然に馴染むような上質さを大切にしています」

竜之介さんが意識しているのは「クワイエット・ラグジュアリー(Quiet Luxury)」という言葉。

これは、素材の質感や仕立ての良さといった“本質的な価値”で魅せるスタイルのこと。長く愛用するほどに持つ人の個性を引き立ててくれます。

兄弟が生み出す“静かな上質”

もっと見る

竜之介さんの革製品には、兄が作る洋服と同じように、細部まで丁寧に作り込まれた上質さがあります。

それぞれの個性や存在感を引き立てながら、ひとつの世界観として美しくまとまり、まるで“服と革”が会話をしているような一体感。

二人の作品は、日常の中にさりげない上質さを求める人にぴったり。

革と布、それぞれの素材が響き合う空間で、兄弟が生み出す“静かな上質”を「BROSS FACTORY SHOP」で、体感してみてください。

取材日 2025/9/18

※掲載されている商品・情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

もっと見る

フランスのブランチャード社のアンティークの道具を足に挟んで革を固定します。良い道具を使うことで、職人としての気持ちも意識も上がるそう。

もっと見る

兄が作ったパンツに龍之助さんのベルトのコーディネート。

もっと見る

着心地の良さとスタイルの美しさを両立した、兄・航之介さんによるオリジナルの洋服たち。

Writerうみのとなり

ライター歴5年 「横須賀っていいな」「行きたいな、住みたいな」と思ってもらえる情報を発信しています。 地元の美しい自然・歴史・地域のあたたかさと魅力を伝えたい!Yahoo!ニュースライター 500件以上取材実績あり。地域クリエイター月間MVA2024年11月、7月、2023年7月連続受賞。

関連記事

RECOMMEND

【横須賀】プリンのようなスフレに恋して 「リュン・ダルジャン」の癒しスイーツ

2026.01.05

【横須賀】プリンのようなスフレに恋して 「リュン・ダルジャン」の癒しスイーツ

【横須賀】「丸良水産」の新名物。宮古島生まれ、走水育ちのプリプリ海ぶどう

2026.01.05

【横須賀】「丸良水産」の新名物。宮古島生まれ、走水育ちのプリプリ海ぶどう

【横須賀】築110年の石蔵で味噌を仕込む「幸保六兵衛」—人と文化が集う交流拠点

2026.01.02

【横須賀】築110年の石蔵で味噌を仕込む「幸保六兵衛」—人と文化が集う交流拠点

【横須賀】伝説のバイクレーサー辻本聡さんが語るバイク愛と絶景カフェ Cafe PILOTA MOTO

2026.01.01

【横須賀】伝説のバイクレーサー辻本聡さんが語るバイク愛と絶景カフェ Cafe PILOTA MOTO

【横須賀】佐島名物「たこ飯」と新鮮刺身!仲買人の海鮮居酒屋「漁師小屋 太田和店」

2025.12.30

【横須賀】佐島名物「たこ飯」と新鮮刺身!仲買人の海鮮居酒屋「漁師小屋 太田和店」

【野比】柘榴(ざくろ)の天然酵母で焼く本格フランスパン。「ザクロ」の大きなサンドウィッチ

2025.12.28

【野比】柘榴(ざくろ)の天然酵母で焼く本格フランスパン。「ザクロ」の大きなサンドウィッチ

人気記事

RANKING

No.1

【横須賀】佐島名物「たこ飯」と新鮮刺身!仲買人の海鮮居酒屋「漁師小屋 太田和店」

2025.12.30

【横須賀】佐島名物「たこ飯」と新鮮刺身!仲買人の海鮮居酒屋「漁師小屋 太田和店」

No.2

【横須賀】伝説のバイクレーサー辻本聡さんが語るバイク愛と絶景カフェ Cafe PILOTA MOTO

2026.01.01

【横須賀】伝説のバイクレーサー辻本聡さんが語るバイク愛と絶景カフェ Cafe PILOTA MOTO

No.3

【葉山】三浦牛グリルと旬野菜を堪能!山のマーロウの贅沢ランチ

2025.12.29

【葉山】三浦牛グリルと旬野菜を堪能!山のマーロウの贅沢ランチ

No.4

【横須賀】究極の手縫いが生む美しき革製品。兄弟で営む「BROSS FACTORY SHOP」

2026.01.03

【横須賀】究極の手縫いが生む美しき革製品。兄弟で営む「BROSS FACTORY SHOP」

No.5

【横須賀】両面パリパリ、中はしっとり。創業50年「上海亭」の五目焼きそば

2025.12.26

【横須賀】両面パリパリ、中はしっとり。創業50年「上海亭」の五目焼きそば

No.6

【横須賀】三笠通り地下に本格ネパールの香り!母の味を受け継ぐ本格カレー「ニルヴァーナ」

2025.12.29

【横須賀】三笠通り地下に本格ネパールの香り!母の味を受け継ぐ本格カレー「ニルヴァーナ」

No.7

【連載】旬の三浦野菜を美味しくいただく~大根~⑥みんなの大好きおかず 吉田和子さんの「豚大根」

2026.01.04

【連載】旬の三浦野菜を美味しくいただく~大根~⑥みんなの大好きおかず 吉田和子さんの「豚大根」

No.8

【横須賀】築110年の石蔵で味噌を仕込む「幸保六兵衛」—人と文化が集う交流拠点

2026.01.02

【横須賀】築110年の石蔵で味噌を仕込む「幸保六兵衛」—人と文化が集う交流拠点

No.9

【葉山】築90年古民家で味わう四季の恵みランチ「葉山茶寮 六花」

2025.12.31

【葉山】築90年古民家で味わう四季の恵みランチ「葉山茶寮 六花」

No.10

【連載】旬の三浦野菜を美味しくいただく~大根~④農家に嫁いで62年 吉田和子さんに教わるふろふき大根

2025.12.30

【連載】旬の三浦野菜を美味しくいただく~大根~④農家に嫁いで62年 吉田和子さんに教わるふろふき大根