【三崎】まぐろに恋する目利きが選ぶ、くろば亭の「まぐろの中トロ刺身」

Release2025.05.26

Update2025.05.28

【三崎】まぐろに恋する目利きが選ぶ、くろば亭の「まぐろの中トロ刺身」

Release2025.05.26

Update2025.05.28

包丁から離れない!上質な粘りのある「まぐろの中トロ刺身」

もっと見る

ギュッと引き締まった紅色に、水彩画のようなピンクのグラデーション。それでいて切り口はピンッと角が立っているのは新鮮な証拠なのでしょう。

三浦半島の先端、まぐろ漁で栄えた港町・三崎にある「地元料理 くろば亭 本店」。

ここで出会った「まぐろの赤身」(1,210円)と「まぐろの中トロ刺身」(2,200円)から、最初に感じた印象は「美しい」でした。

美しさの秘訣はその味わいにあります。魚臭さと無縁なのはもちろんのこと、まぐろのアスリートのような生命力や、口に入れた途端にとろける脂が舌先を包みこむ感覚を楽しめます。

中トロのサクを切ると包丁から離れず、上質な粘りがあるのがわかります。この「上質な粘り」こそが、おいしい中トロの秘密。では、どのようなまぐろがこの粘りを持っているのでしょうか。

もっと見る

毎回“まぐろノート”を付けて、いいまぐろを見極める

もっと見る

くろば亭のまぐろの買付を担当しているのは店主・山田拓哉さんの娘の果澄さん。

「大学の卒業論文で三崎のことを調べているうちにまぐろに興味を持ちました」と話す果澄さんは、大学3年生の頃から見習いとして拓哉さんの買付についていき、半年間“エア入札(入札のシミュレーション)”をして良いまぐろを見抜く眼を養っていったそうです。

もっと見る

「競りではまぐろの尾っぽの断面を見て、まぐろ全体の状態を判断します。いいまぐろは色やつやが特別で色っぽい感じがします。そしていいまぐろには独特の粘りがあるので、ツメで身を押し出したときの感触も判断材料のひとつにしています」

中トロのお刺身なら60キログラム前後の中型インドまぐろがおすすめとのこと。

もっと見る

刺身を切り分けてくれたのは店主の拓哉さん。拓哉さんいわく「おいしい中トロの条件は、脂が独立していないこと。上質なまぐろの刺身は包丁に張り付いて扱いづらいですが、おいしいので狙って買っています」とのこと。

拓哉さんはいわば果澄さんの師匠のような存在。果澄さんは買付を任された今でも、良いまぐろが仕入れられると、まずはお父さんに報告したいと話していました。

「まぐろの目利きは一筋縄ではいかず、難しいです。いまでも10匹買って7匹当たるくらいの勝率ですね。毎回“まぐろノート”を付けて、尻尾の写真と、種類、品質、脂の色具合から色合い、粘りなどをメモしています。もっと正確に良いまぐろを見極められるようになりたいです」(果澄さん)

休日には行列が絶えない人気店、まぐろ漁で栄えた港町・三崎へ行くなら必ず訪れたい場所です。

もっと見る

取材日 2025/03/03

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

もっと見る

毎日11時頃、店頭でマグロ兜の解体ショーを行っている

もっと見る

整理整頓された調理場の様子

もっと見る

行列対策の待合所には地域ねこの姿も

Writerコヤナギユウ

幸せになることだけを考えて生きている旅と遊びの散文家で写真家。スキンダイビングが趣味で、カナダ観光局「オーロラ王国ブロガー観光大使」、チェコ親善アンバサダー2018、神社検定3級。本業はグラフィックデザイナー。

関連記事

RECOMMEND

【三崎】白米と一緒に食べたい!ファン続出のくろば亭の「茜身タレ焼き」

2025.06.26

【三崎】白米と一緒に食べたい!ファン続出のくろば亭の「茜身タレ焼き」

【三崎】驚きと発見の連続!くろば亭の稀少部「まぐろの頭刺身盛」

2025.06.09

【三崎】驚きと発見の連続!くろば亭の稀少部「まぐろの頭刺身盛」

【三崎】有名ホテルのシェフが仕込むダイニング&カフェ ココナツの「三崎まぐろ角煮粥」

2025.06.06

【三崎】有名ホテルのシェフが仕込むダイニング&カフェ ココナツの「三崎まぐろ角煮粥」

【三浦海岸】「蕎麦処いしい」三崎マグロを石井さん厳選の日本酒と楽しむ

2025.06.04

【三浦海岸】「蕎麦処いしい」三崎マグロを石井さん厳選の日本酒と楽しむ

【三浦海岸】「みうら市場寿司」斎藤社長自ら目利きする「三崎マグロ」寿司

2025.06.03

【三浦海岸】「みうら市場寿司」斎藤社長自ら目利きする「三崎マグロ」寿司

【三崎】横浜中華街の名店に原点
三崎港の新名物:『トロちまき』

2025.05.16

【三崎】横浜中華街の名店に原点 三崎港の新名物:『トロちまき』

人気記事

RANKING

No.1

【久里浜】朝から満腹!手作りローストビーフ丼が名物の地元食堂「なぎさとサリー」

2025.07.07

【久里浜】朝から満腹!手作りローストビーフ丼が名物の地元食堂「なぎさとサリー」

No.2

三浦半島を“体感”する。学生たちが見つけた、とっておきの場所たち

2025.07.01

三浦半島を“体感”する。学生たちが見つけた、とっておきの場所たち

No.3

【横須賀】愛犬と一緒に癒される。ドッグラン併設の話題カフェ「earthen place 子安の里」

2025.07.12

【横須賀】愛犬と一緒に癒される。ドッグラン併設の話題カフェ「earthen place 子安の里」

No.4

【三浦】1日1000個完売!伊藤農園のとろ甘完熟かぼちゃがすごい理由

2025.07.07

【三浦】1日1000個完売!伊藤農園のとろ甘完熟かぼちゃがすごい理由

No.5

【横須賀】塩麹と発酵パワーで“腸から整う”!「腸活おにぎり御膳」が人気のカフェ

2025.07.10

【横須賀】塩麹と発酵パワーで“腸から整う”!「腸活おにぎり御膳」が人気のカフェ

No.6

【三崎】「パンのきたがわ」北川さんがつくる何度でも食べたくなるブリオッシュ

2025.07.05

【三崎】「パンのきたがわ」北川さんがつくる何度でも食べたくなるブリオッシュ

No.7

【葉山】本場アメリカの味を楽しむ!絶品、週替わりランチ「タコス・デ・スアデロ」

2025.07.09

【葉山】本場アメリカの味を楽しむ!絶品、週替わりランチ「タコス・デ・スアデロ」

No.8

【横須賀】パン好きなら一度は行きたい!行列ベーカリー「芦兵衛」の絶品惣菜パン

2025.07.04

【横須賀】パン好きなら一度は行きたい!行列ベーカリー「芦兵衛」の絶品惣菜パン

No.9

【横須賀】6時間煮込んだ旨味!SPOON YOKOSUKAの絶品グリルドベーコンエッグカレー

2025.07.13

【横須賀】6時間煮込んだ旨味!SPOON YOKOSUKAの絶品グリルドベーコンエッグカレー

No.10

【三浦】たった数時間が美味しさの勝負!400年続く農家が育てる伊藤農園の極上かぼちゃ

2025.07.01

【三浦】たった数時間が美味しさの勝負!400年続く農家が育てる伊藤農園の極上かぼちゃ