【三崎】大漁旗を自分で染める!江戸時代からの染付体験ができる「三富染物店」

Release2025.11.28

Update2025.11.28

【三崎】大漁旗を自分で染める!江戸時代からの染付体験ができる「三富染物店」

Release2025.11.28

Update2025.11.28

マグロの街・三崎で、大漁旗の制作を続ける老舗「三富染物店」。

三崎港を彩ってきた伝統の大漁旗を、江戸時代から続く技法で自ら染める、そんな貴重な体験がいま人気です。

大漁旗に染付けができる貴重な体験

もっと見る

三崎で大漁旗の制作をおこなう三富染物店。

ここでは、染料を旗へ塗る工程(染付け)を「ミニ大漁旗染付体験」(3,500円~)として体験できます。

大漁旗は、もち米と糠で作った糊で下絵(輪郭線)を描き、糊を乾かした後に染料を刷毛で旗に塗ります。その後、全体を水洗いして糊を落とし、乾燥させて仕上げられます。

もっと見る

糊は、ホイップクリームをケーキにデコレーションする絞り器のような布の筒に入れ、それを絞りながら下絵を描いていきます。気候や気温で糊の固さなどは異なるため、

「糊を適切におけるようになるまでに10年くらいかかりました」

7代目当主の三冨由貴(みとみよしたか)さんは、糊おきの難しさを痛感しています。

もっと見る

筒を使って糊で下絵を描く工法を「筒描き」といいます。

生地を「張り手」という器具で挟んでハンモックのように固定することで、旗を中に浮いた状態にすることができ、塗料が裏側に綺麗に抜けるようになります。

もっと見る

糊が乾燥したら、染料を大漁旗に塗ります。この工程が染付体験で行なう工程です。

刷毛は幅に応じた4種類を使い分けます。染料がムラ無く旗の裏側まで通るよう、丁寧に素早く染付けなければなりません。

もっと見る

筒描きの線は薄茶色に固まっています。これがマスキングテープの役割を果たし、旗を洗って糊を落としたときに白い線となります。

もっと見る

筒描きの線を境界にし、マグロにも上手に染付けます。

もっと見る

染付体験はここまで。

糊を洗い流し、乾燥させる工程は三富染物店で行い、完成した大漁旗はご自宅に配送されます。

線の太さや色使いで見せる自分らしさ

もっと見る

染料体験は、教える側の三冨さんも楽しみにしているイベントです。

「ただ教える仕事というだけではないんです。生徒さんの色や筆の使い方を見て参考になることがあるんです」と三冨さん。

教室の生徒さんの作品や他の伝統工芸品の職人さんの技法の良い所を積極的に採り入れた結果、太く力強い線が三冨さんの大漁旗の特徴となりました。

多くの人に「手作り」を経験していただきたい

もっと見る

職人として伝統技法を継承する傍らで、三冨さんは多くの人たちの手で一つの大漁旗を作り上げてもらう機会も設けたいと考えています。

「たとえば結婚式のために作る大漁旗を、新郎新婦が自分たちで作り、それを当日飾るようなことができれば素敵です。私もサポートしますが、手仕事の良さは、そこに自分の気持ちを込められることにありますからね」

と三冨さんはニッコリ。

祝い物だからこそ祝いたい人たちの手による大漁旗にしたい。これも染付体験からヒントを得た三冨さんの願いなのかもしれません。

もっと見る

取材日 2025/9/2

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

もっと見る

染料は水に流れず日光で色あせにくいものが使われています。

もっと見る

着色した大漁旗を裏側から見たところ。糊の部分が白い線になるのが分かります。

もっと見る

手ぬぐい(800円)には様々なデザインが。可愛らしくお土産にも◎。

Writer奥野大児

1971年生まれ。大学卒業後20年ほどシステムエンジニアで会社勤めをした後にフリーライターとして独立。グルメ・IT・旅などのジャンルで、お出かけレポートからインタビュー、調査記事までいろいろ書きます。

関連記事

RECOMMEND

【北久里浜】"すかどら”が大人気!地元に愛され続ける和菓子屋「壺屋」福波さんの物語

2025.10.26

【北久里浜】"すかどら”が大人気!地元に愛され続ける和菓子屋「壺屋」福波さんの物語

【三浦】1日1000個完売!伊藤農園のとろ甘完熟かぼちゃがすごい理由

2025.07.07

【三浦】1日1000個完売!伊藤農園のとろ甘完熟かぼちゃがすごい理由

【三崎】有名ホテルのシェフが仕込むダイニング&カフェ ココナツの「三崎まぐろ角煮粥」

2025.06.06

【三崎】有名ホテルのシェフが仕込むダイニング&カフェ ココナツの「三崎まぐろ角煮粥」

【三浦海岸】「お惣菜のマルシン」の和豚もちぶたでつくるメンチカツ

2025.06.05

【三浦海岸】「お惣菜のマルシン」の和豚もちぶたでつくるメンチカツ

【三浦】鎌倉時代から続く「高梨農園」の紫芋シェイクとレモンジャム

2025.05.28

【三浦】鎌倉時代から続く「高梨農園」の紫芋シェイクとレモンジャム

【横須賀市】「横須賀こんにゃく」を広める!
仰天アイデアでバズった「悪魔の舌」とは?

2025.04.27

【横須賀市】「横須賀こんにゃく」を広める! 仰天アイデアでバズった「悪魔の舌」とは?

人気記事

RANKING

No.1

【逗子】開店2時間で完売!行列必至「鬼助ベニエ」の揚げたてモチふわドーナツ

2025.11.23

【逗子】開店2時間で完売!行列必至「鬼助ベニエ」の揚げたてモチふわドーナツ

No.2

【横須賀】シェタサカの看板スイーツ ニューオータニ出身シェフの「タルト&ワッフル」

2025.11.17

【横須賀】シェタサカの看板スイーツ ニューオータニ出身シェフの「タルト&ワッフル」

No.3

【横須賀】焼きだんごが1日100本!創業70年「三吉野」の老舗和菓子店が守るやさしい甘さ

2025.11.14

【横須賀】焼きだんごが1日100本!創業70年「三吉野」の老舗和菓子店が守るやさしい甘さ

No.4

【横須賀】ハンバーガーとスイーツに詰まった奇跡。「Blue Moon」松原さんのカフェ物語

2025.11.17

【横須賀】ハンバーガーとスイーツに詰まった奇跡。「Blue Moon」松原さんのカフェ物語

No.5

【横須賀】100年前のミシンと兄弟が仕立てる等身大の服「BROSS FACTORY SHOP」

2025.11.21

【横須賀】100年前のミシンと兄弟が仕立てる等身大の服「BROSS FACTORY SHOP」

No.6

【逗子】山の麓の一軒家カフェで極上の一杯に癒される。「CAFÉ FANDANGO」

2025.11.20

【逗子】山の麓の一軒家カフェで極上の一杯に癒される。「CAFÉ FANDANGO」

No.7

【北久里浜】特製鉄鍋でじっくり揚げる極上の旨さ!「特選大ヒレカツ定食」とんてつ

2025.11.13

【北久里浜】特製鉄鍋でじっくり揚げる極上の旨さ!「特選大ヒレカツ定食」とんてつ

No.8

【逗子】人気シェフや食通も太鼓判。路地裏イタリアン「Doicciane」の鱧と焼きなすのパスタ

2025.11.22

【逗子】人気シェフや食通も太鼓判。路地裏イタリアン「Doicciane」の鱧と焼きなすのパスタ

No.9

【逗子】葉っぱがおいしさの決め手。ベジ中華の名店で味わう地元野菜の「セロリ炒飯」

2025.11.18

【逗子】葉っぱがおいしさの決め手。ベジ中華の名店で味わう地元野菜の「セロリ炒飯」

No.10

【葉山】有形文化財の空間で味わう葉山名物。創業300年「日影茶屋」の鯛茶漬け

2025.11.19

【葉山】有形文化財の空間で味わう葉山名物。創業300年「日影茶屋」の鯛茶漬け