やよいキャベツという品種の早生キャベツはジューシーで甘さが際立つのが特徴。
フライパンにオリーブオイルを入れ、芯を残したまま切ったキャベツを置きます。そこに塩を少々振りかけ、蓋をして弱火で蒸し焼きにします。キャベツが透明になり、甘い香りが漂ってきたら火を止めます。最後に、お好みで胡椒を振りかけて完成です。
キャベツはまるでとろけるような柔らかさで、口に入れるとその甘さが一気に広がります。噛むたびに、自然な甘みがじわじわと感じられ、まさに至福のひととき。
生産者、原田雄一郎さん(39)がおすすめするキャベツの新たな魅力を再発見できる一品です。
海に囲まれた温暖な三浦半島。
風に乗って運ばれる海のミネラルが豊富な自然の恵みをたっぷりと受けたキャベツが、太陽の光を浴びて一層輝きを増しています。
農業に携わり約20年、横須賀市長井にある「みのりファーム」では、やよいキャベツキャベツの収穫が始まっています。
朝の7時から11時までの約4時間、一気に収穫作業に取り掛かります。
玉の大きさを見極めて、収穫専用包丁の先端の刃で野菜の株元を突くように、ザクっと切っていきます。
外側の葉も左右対称に残されており、出荷用の商品として美しいキャベツになります。
筆者も作業を体験させてもらいましたが、キャベツの芯が固く、なかなか切ることができず・・・。原田さんの熟練の技の凄さを実感しました。
キャベツが6個収まるコンテナを225個、合計で1350玉を収穫し、横浜市場センターへ出荷します。
みのりファームは点在する12箇所、全部で230ヘクタール、東京ドーム約50個分の畑で、キャベツやカボチャなど、一年を通じで多彩な野菜を生産しています。
農業は自然と向き合い、土を耕し、種をまき、育てることで、私たちの食卓に新鮮な野菜や果物を届けてくれる食の安全や品質を守るための大切な仕事。
「種から発芽し、日々の手入れを経て、やがて食卓に並ぶまでの過程は、まさに奇跡のようなものです。野菜を食べる時、その野菜が誰かの手によって育てられ、美味しいものを届けたいという生産者の想いがあることも意識していただけたら」と話します。
「両親も高齢になり、夫婦二人だけで広大な畑を維持することは非常に困難になっています。農業は気候に大きく左右されるため、収入の不安定さも付きまといます。だからこそ、みんなで知恵を出し合い、助け合いながら、今後の農業の課題に取り組んでいく必要があると思っています」
生活の基盤を支える農業は、単なる食料生産にとどまらず、地域のコミュニティを強化する役割も果たしています。原田さんは地域や人々とのつながりを育む農業の営みを大切にし、未来へとつなげています。
スーパーで横須賀産のキャベツを見かけたら、三浦半島の青い空に下に広がるキャベツ畑と原田さんご一家の笑顔を思い出してくださいね。
取材日 2025/2/7
※掲載されている商品・情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
みのりファーム
住所 神奈川県横須賀市長井1-9-29
電話番号 046-857-0180
アクセス 京急バス「荒崎行き」もしくは「横須賀市民病院行」に乗り、小根岸バス停下車、徒歩2分
URL https://www.instagram.com/minori_farm_yokosuka.n/
Writerうみのとなり
ライター歴5年 「横須賀っていいな」「行きたいな、住みたいな」と思ってもらえる情報を発信しています。 地元の美しい自然・歴史・地域のあたたかさと魅力を伝えたい!Yahoo!ニュースライター 500件以上取材実績あり。地域クリエイター月間MVA2024年11月、7月、2023年7月連続受賞。
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