大仙養蜂園・飯倉剛さんのミツバチが作った「小網代の森はちみつ」

Release2024.11.06

Update2024.11.06

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大仙養蜂園・飯倉剛さんのミツバチが作った 「小網代の森はちみつ」

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Update2024.11.06

今日の「小網代の森」がつくりだす蜜の味

「小網代の森はちみつ(200g 1500円)の特徴は、巣箱から取り出した日ごとに瓶詰めをしていること」と話すのは、大仙養蜂園の飯倉剛さん。三浦半島で養蜂場を2拠点を構える養蜂家です。市販のハチミツの多くは複数の地域、採取日をまたいで集められた蜜をブレンドしていますが飯倉さんはブレンドをしません。

「小網代の森という原産地でその季節に集めた蜜だけでハチミツを構成しています。コーヒーでいうところのシングルオリジンです。『小網代の森はちみつ』はこの場所でその日の採蜜のみで作っているのです」。

手元にある『小網代の森はちみつ』のラベルをみてみると、採取地は神奈川県三浦市三崎町小網代、採取日は2024年6月15日、主蜜源はハゼ、クロガネモチ、エゴノキとあります。口に含めると、初夏のハゼらしいさわやかな風味とたしかな甘さが伝わってきました。

飯倉さんのハチミツには、三浦半島の季節の一瞬がそのまま封じられているのです。

このハチミツは、現在、三崎口駅にある土日限定のお土産店「三浦三崎ストア」で購入できます。

養蜂は「センス オブ ワンダー」

三浦半島にある「小網代の森」は、関東地方で唯一、源流から海まで自然環境が連続して残っている貴重な森です。約70ヘクタールの森には、森林、湿地、干潟など多様な環境が広がり、多くの動植物が生息しています。飯倉さんはその一角で森の力を借りて、ハチミツ作りを行っているのです。※大仙養蜂園は小網代近郊緑地保全区域の外にあります。

でも飯倉さん、三浦半島は養蜂に適さない土地だと聞かされていました。

「畑が多く農薬散布があるため養蜂に向かないというのが定説でした。ただ、今の時代ならではの方法があるはずだと思って試行錯誤して、ミツバチを50群まで増やすことができました」。

研究を続ける飯倉さんのもとには、指導を請う若手が集います。でも、ご自身はまだまだ養蜂についてはわかっていないと話します。

「養蜂の世界はセンス オブ ワンダー。たとえば、女王蜂はずっと同じ巣箱にいるものですが、あるとき他の巣箱の女王蜂と入れ替わっていました。しかも他家の蜂とケンカをするわけでもなく、問題なく暮らしているんですね。こんな不思議なことに会うたびに自分はわかっていないと思うし、おもしろいです」。

取材日 2024/10/22

主蜜源のリュウキュウハゼ。和ロウソクの原料として江戸時代に栽培され、かつて三浦半島にも植えられました。ハチミツの蜜源として絶品!

取材時期に咲いていたセイダカアワダチソウも蜜源です。飛び交うミツバチのなかに「うちの子もいるはずです」と飯倉さん。

飯倉さんが制作したインセクトホテル。公園や庭などにハナバチやテントウムシといった益虫が安全に過ごすための隠れ家を提供します。

Writerしゅんどう

三浦半島在住。「カピバラ写真展」をよこすかポートマーケット、ソレイユの丘などで開催し、自身はカピバラ紙粘土の造形、カピバラ絵本制作を行っている。

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