葉山・森戸海岸の近く、ブルーの看板が目印の「The Gazebo(ザ・ガゼボ)」。宇式伸介さん・菜穂子さん夫妻が営むフィッシュアンドチップス専門店で、2012年6月にオープンしました。
シイラ、サワラ、サケなど旬の魚を卸売り業者から仕入れ、揚げ立てで提供するのが信条。料金は時価で、この日は島根のコショウダイと肉厚のカレイで1,430円でした。
まずはそのままで。衣はサクッと、薄すぎず、厚すぎず。コショウダイは引き締まった身の旨味が、カレイはふっくらとした食感と甘みが感じられます。
続いて、タルタルソースをつけて。マヨネーズから手作りしている自家製で、酸味の少ない優しい味です。レモンや塩、モルトビネガーをかけて味変していくと、魚の旨味や甘味がより引き出されます。
もう1つの主役、フライドポテトはベルギー産で、味が濃く、黄色みが強いのが特徴です。菜穂子さんが商社に勤めていた時に日本への輸入を手掛けたベルギー産ビンチェ種のポテトを使用しています。
付け合わせは千葉・茂原の農家さんから直送されるセルバチコ。本格イタリアンレストランで使われている野菜だそう。ほろ苦いおいしさをニンジンやタマネギを2時間かけて炒めて甘みを引き出す自家製ドレッシングが引き立てます。
フィッシュアンドチップスといえば、イギリスの伝統料理……?
「イギリスだけでなく、カナダやアメリカ西海岸、ハワイやオーストラリアなど世界中の港町で気軽に食べられています」と、調理担当の伸介さんが教えてくれました。
「アツアツでどうぞ」、と菜穂子さん。これ、1人分ですか!? と、思わず尋ねてしまうほどのボリュームです。
伸介さんは本格的な調理経験がなかったそう。
「鮮度のいい魚を丁寧に下処理をして、魚の味をしっかり楽しめる揚げ加減にはこだわっていますが料理自体はいたってシンプル。その分、ドレッシングやタルタルソースは自家製で手間をかけています」。
大学の水産学部で同級生だったお二人が星野リゾートなどで経験を積み、このお店を開業。海と旅行が大好きで、ハワイでフィッシュアンドチップスを食べながら、海沿いの街で魚の味がしっかり楽しめる専門店にしよう、と決めたそうです。
そんなお二人にはさらなる夢があります。もう1つの看板メニュー「ポキ丼」とともにあらためて紹介します。
取材日 2024/12/16
Information
The Gazebo
住所 神奈川県葉山町堀内387
電話番号 046-874-9663
営業時間などの情報 11:30 - 14:00 (L.O14:30) 17:30 - 20:00 (L.O20:30) 営業カレンダーをチェック
定休日 火〜金曜
アクセス 京浜急行バス「元町」から徒歩2分
URL https://gazebo-hayama.com/
Writer田辺 紫
神奈川県在住コピーライター。2001年2月より総合情報サイト「All About」で横浜ガイドをつとめる。「横浜ウォッチャー」として、見て、聞いて、撮って、食べて、実際に体験した横浜情報を発信。
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