1年を通じて多彩な野菜が育つ三浦の大地。自然の恵みが私たちの口に入り、命の糧となるまでにはどんな人々の思いがあるのか。
40年以上テレビの料理番組に従事し、料理と食材に携わった筆者を通して三浦野菜とその食を見つめます。
今回は春の訪れとともに出回る本春キャベツ。本来の美味しさを味わえる一瞬を捉えて、美味しく頂きたいレシピをご紹介します。
早い時期の「本春キャベツ」はレタスのように柔らかいので、地元の皆さんが真っ先におすすめする、生で食べる料理を3品ご紹介します
生で食べる場合、2人分だと1/2個くらいが適量かと思いますが、農家の森さんから「何で今まで思いつかなかったんだろう」という切り方を教えていただきました
普通、半分に切るときは縦に2等分するか、1枚ずつ葉を剥がして使いますが、「生で食べる場合は横半分に切って上の部分を使うといいのよ」、と話してくださいました。
早速やってみると、柔らかい春キャベツといえども、葉の根元の葉脈は厚くて少し固いので、生で食べる場合は、削いで別に切る必要がありましたが、横半分に切った上部には、この厚い葉脈がないので、切り口から水を流し入れて洗った後、そのまま切れば、あっという間にせん切りに。手でちぎる場合も簡単で全体が均一に柔らかいのです。まさに目から鱗の切り方でした。
残った下半分は加熱する料理用に使えば、切り口から火が入るので、ただでも火が通りやすい本春キャベツが、ますます早く煮えるのです。
生と加熱の2種類の食べ方で、1個まるまる食べてしまう、というときに、ぜひともお試しください
せん切りキャベツは本春キャベツの特におすすめの食べ方。もちろんウスターソースで食べるのも美味しいのですが、こちらはいくらでも食べられてしまう、しなやかでちょっとコクのあるサラダです
① キャベツ1/2〜1/3くらいの位置で横に切って、上部を使います(約250g)。切り口から流水で洗い、伏せてふり、水気をよくきります。
サラダのときには、水気を念入りに切るのが鉄則です。特に柔らかくてみずみずしい本春キャベツは、あえた後に水気が出やすいので、美味しく食べるにはキッチンペーパーや布巾で拭くくらい水気をとるのが、意外と大切なひと手間になります
② キャベツは繊維(葉脈)と直角にせん切りにします。ディル1パックは粗みじん切りにします
キャベツは繊維に直角に切ると、より柔らかくしなやかな食感になります。
ハーブのディルはとてもキャベツとよく合いますが、なければイタリアンパセリなど他のハーブでも構いません。ハーブも香りが出てしまわないように、洗った後に必ず水気をよく拭いてから刻んでください
③ 器かボールにマヨネーズ大さじ2、ヨーグルト大さじ4、パルメザンチーズ(おろしたもの)大さじ11/2、塩少々を混ぜ、キャベツとディルを加えてさっとあえます
あえた後は水気が出てくるので、食べる直前にあえるようにしてください
手でちぎって塩とごま油であえる、という食べ方は、いろいろなところで何度も聞いた食べ方です。たくさん食べられるように、ちょっとだけしんなりさせて桜えびで香ばしさをプラスしました
① キャベツは横半分に切って上部1/2個分(約250g)を洗い、よく水気をきって手で食べやすくちぎり、大きめのボールに入れておきます
大きめのボールに入れるのは、あとであえやすいように。大きめの器でも構いません
② 小さいフライパンにごま油大さじ2と桜えび(乾燥)大さじ3を入れて火にかけ、香ばしい香りがするまで弱火で熱し、火を止めてナンプラー(またはニョクマム)小さじ11/2、レモン汁(または酢)小さじ1を加えます
桜えびをごま油で炒めるときは、火が強いと焦げてしまうので注意してください。また、ナンプラーとレモン汁を入れると、火を止めていてもジューッと少し跳ねるので、ご注意ください
③ ②が熱いうちに①のキャベツにかけ、よくあえます
熱したごま油であえることで、生のキャベツがほんの少ししんなりして、味もよくなじみます。
また、油でキャベツの表面がコーティングされるからか、この料理は比較的、水分が出にくいので、保存容器に入れて冷蔵庫で2〜3日保存することもできます
和風のサラダですが、パクチーなど、香りのものを少し混ぜると飽きずにたくさん食べられます
① キャベツは横半分に切って上部(約250g)を使います。洗って水気をよくきり、2.5cm大に切ります
② ポリ袋に練り辛子小さじ1、酢小さじ2、塩小さじ1/2、ごま油小さじ1/2を入れて手でもんで混ぜ、1のキャベツを加え、よくもんでしんなりさせます
③ 器に盛って、ざく切りのパクチー2茎をざっと混ぜ、ちぎった焼きのり(全形1/2枚)を散らします
パクチーはお好みでもっと混ぜても美味しいですが、お好みでない方は三つ葉、せり、セロリの葉など、他の香りのある野菜に変えてください
取材日:2025年4月22日
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

Writer戸叶 光子
幼い頃から食べるのが大好きで、卵かけごはんは「黄身を崩さず自分でさっと混ぜながら食べたい」(当時は母親がよくかき混ぜて子ども達のごはんにかけてくれるのが普通だった)、「いちごは絶対潰さないで」(その頃のいちごは酸っぱくて、砂糖と牛乳をかけて潰して食べるのが定番だった)などなど、食べ方に変なこだわりをもつ子供だった。 大学卒業後は料理編集者の仕事に就き、その後、料理番組の制作にも40年ほど携わって食こそ人生の日々を過ごしてきた。キャンプ、バレエ、猫を愛し、料理、食材の取材はライフワークにしたいほど好き!

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