パンの香りに惹かれてお店に入ると、耳に飛び込むのは、店内に流れる音楽。訪れる日により、R&BだったりRAPだったりと、いろんな音に出会えます。そして、背が低い棚にずらりと並ぶパンのすぐ先で、店員さんたちがパン作りをする様子を見ることが出来ます。パンが並べられているだけでなく、働く人たちの動きややりとりも含めて、ライブ感あふれるお店です。
そんな感想を伝えると、元DJの店主・蔭山充洋さんは「このお店はスタッフたちも含めた“存在としてのバンド”だと思って見るんです」と語ります。そう、蔭山さんにとって、このお店はDJやバンドメンバー、さまざまな出会いを詰め込んだ、これまでの人生の集大成であり、ライブ会場のような存在なのです。
「パンを作っているのをお客さんが見て、パンを選んで、食べてというのは、ライブに近いと僕は思っていて。このお店やパンは、僕が表現したいことのひとつなんです」。