生い茂る木々の合間から見えたのは、空と海を分かつ水平線が溶けた、美しい東京湾でした。
生い茂る木々の合間から見えたのは、空と海を分かつ水平線が溶けた、美しい東京湾でした。
海を見ながらブルーベリー狩りやレモン狩りができる観光農園「ファーマシーガーデン浦賀」。その自然豊かな景観は、映画やドラマなどのロケ地によく選ばれています。
西浦賀の丘陵地を利用してつくられた「ファーマシーガーデン浦賀」の広さはなんと東京ドーム約2個分。農園の運営母体である横浜市の株式会社睦建設は元々、木の大切さを人々に伝えるべく、できる限り自然の力を引きだすように果樹園も自然栽培をして、日本の原風景である里山を守ってきました。
近所に大きな建物もなく、自動車道は農園を迂回する形で通っているほか、電柱・電線などの人工物が映り込まないため、園内では豊かな自然の風景を撮影できます。また養蜂のために常に植栽を増やしているので、一年中緑ある風景を撮影できる点も魅力のひとつ。
農園責任者である武藤明さんいわく、丘の上から東京湾を一望できる絶景スポットは、映画やドラマ、コマーシャル、ミュージックビデオなどのロケ地としてよく使われているそうです。
「現在月に5本程度、撮影が入っています。特に宣伝はしておらず、十数年前に撮影した映画をきっかけに徐々に口コミで広がりました。うちにNGはないので、よく模造のお墓が持ち込まれることもしばしば。これまでに日本風、西洋風、さまざまな形のお墓が建てられましたね(笑)」
ロケ地には、作品の世界観に合うような歴史的建造物がある場所も選ばれるようです。園内にも「東京湾要塞跡」の名称で国の史跡に指定された千代ヶ崎砲台跡に関連する歴史遺構があります。
東京湾要塞は海からの攻撃に備えるため、明治政府によって建造された東京湾周辺の軍事施設の集合体です。農園にあるのは、そのうちの千代ヶ崎砲台の右翼観測所跡。
砲撃目標までの距離を計測するための施設で、地下の交通路を通り、石積みの階段を上っていくと、第一〜第三砲座を見渡せる観測所跡にたどり着きます。
ほかにも弾薬庫や突然現れる大正末期の地下機関室など、自然の中に歴史的な建造物が埋もれている様子は、まるでジブリ映画に出てくる滅びた軍事要塞のようです。
残念ながら農園にロボット兵はいませんが、空を近く感じられる緑の丘、里山に響く鳥の鳴き声、季節の移ろいを告げる花々に、生き生きとした虫たちなど、天空の廃城さながらの平和で穏やかな光景を見ることができます。今度のお休みに、「ファーマシーガーデン浦賀」で自然を満喫してみませんか。
取材日 2025/6/26
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information

ファーマシーガーデン浦賀
住所 神奈川県横須賀市西浦賀6丁目10周辺
電話番号 080-3512-9791(平日9時~17時まで)/045-717-5663 (不定休)
営業時間などの情報 完全予約制 ※詳しくはHPをご覧ください。
定休日 不定休
アクセス 京浜急行「浦賀駅」/「京急久里浜駅」より京浜急行バス「燈明堂入口」徒歩10分
URL https://mutsumi-group.com/farmaseagardenuraga/

Writer小林有希
東京在住フリーライター/Web編集。2016年にアパレル企画兼バイヤーを辞めて、ライターに。 紙、WEB問わず企業PR、ファッション、アート、地域、建築、教育、働き方など多分野で執筆中。

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