【横須賀】50年経っても味が変わらない奇跡の羊羹。「海軍羊羹」を守る老舗 さかくら総本家

Release2026.03.24

Update2026.03.24

【横須賀】50年経っても味が変わらない奇跡の羊羹。「海軍羊羹」を守る老舗 さかくら総本家

Release2026.03.24

Update2026.03.24

創業明治24年、古くからさかくら総本家の和菓子は海軍御用達横須賀が“海軍の街”として栄えた時代、老舗和菓子店「さかくら総本家」は海軍御用達品でした。

昔ながらの製法 海軍羊羹(各1,200円)

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海軍羊羹は、当時の製法そのままに、使う材料は、砂糖と小豆、寒天のみで仕上げた一本です。やや硬めの食感が特徴で、噛みしめるたびに小豆本来の風味がじんわりと広がります。甘さは控えめで、静かに余韻が残る味わいです。

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珈琲羊羹は、海軍と深い縁を持つ珈琲から着想を得た一本です。和菓子らしい端正な甘さの中に、ふと差し込む珈琲の華やかな香りを感じます。主張しすぎることなく、存在感があり食後に静かな余韻を残します。日本茶の穏やかな旨みとも、コーヒーの香ばしさとも調和する、懐の深い逸品です。さらに、抹茶羊羹は、白あんと宇治抹茶を合わせた、現代の感性を取り入れた一本も人気です。

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海軍羊羹は、朝から仕込みを始め、約1時間かけてじっくりと煮詰める工程。1日に作れる量は、多くても100本から150本ほどだそう。イベント時には500本近く出ることもあり、それでも大量生産に切り替えることはありません。一つひとつを丁寧に仕上げる姿勢。その手間を惜しまない在り方に、130年以上続く老舗の矜持が静かににじみます。

海軍羊羹は、北久里浜店、横須賀中央店、オンラインショップのほか、京急線上りホーム「YOKOSUKA OISHII BASE」にて購入できます。また横須賀市のふるさと納税返礼品にも採用されています。

明治から続く、海軍とともに歩んだ130年

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北久里浜駅から徒歩3分、静かに暖簾を掲げるのが、創業明治24年(1891年)の老舗和菓子店「さかくら総本家」です。その歩みは、東京・神田岩本町で菓子材料や駄菓子を扱う商いから始まりました。やがて、軍港の整備とともに急速に発展していく横須賀の地に可能性を見出し、坂倉家は店を移転。海軍の街として賑わいを見せていた横須賀で、「坂倉」の屋号を掲げ、本格的に和菓子屋としての道を歩み始めます。

当時の横須賀には多くの海軍関係者が行き交い、保存性と品質が求められる菓子が必要とされていました。そうした時代背景の中で、さかくら総本家の羊羹は次第に信頼を集め、やがて海軍御用達の和菓子店として、艦船や関連施設へ菓子を納めるようになります。

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6代目社長の坂倉真人さんは、26歳で家業に入社しました。幼い頃から、祖父母が煎餅を焼く姿を間近で見て育った坂倉さんにとって、この店は、いつも変わらずそこにある懐かしい「おばあちゃんの店」でした。35歳で社長に就任。年上のベテラン職人たち、そして長年店を支えてきた常連客たちと真摯に向き合いながら、坂倉さんは130年続く老舗という大きな船の舵を握ってきました。

歴史と職人たちの想いをつむぐ

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ずっしりとした重みのある海軍羊羹。「桜に錨」の意匠は海軍の象徴であり、「丸に二つ引き」は坂倉家に代々受け継がれてきた家紋です。砂糖や小豆が大変高価だった戦時中。真空パックも冷蔵設備もない時代に、寒天を加えて作られた羊羹は、保存性に優れた貴重な甘味でした。

艦内で切り分け、分け合って食べられていたその一切れは、荒れる海と張り詰めた日々の中で、隊員たちの心をそっとほどく存在だったのでしょう。かつてブリキ缶に詰められていた羊羹を、製造から約50年後に開封しても味が変わらなかったという逸話は、海軍羊羹が持つ確かな品質と、職人の技が今なお息づいていることを静かに物語っています。

横須賀の銘菓といえば「海軍羊羹」

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「横須賀といえば海軍カレーが有名ですが、その隣に、海軍羊羹があってもいいと思います」

坂倉さんが目指しているのは、仙台の「萩の月」や博多の「通りもん」のように、名前を聞くだけで街の風景が自然と思い浮かぶ存在。「海軍羊羹」を、横須賀を象徴する銘菓として、次の時代へとつないでいきたいと考えています。

和菓子職人が年々減少していく中、専門学校で和菓子作りを教えるなど、技術と文化の継承にも力を注いでいます。その取り組みは、単なる商品づくりにとどまらず、人の記憶に残る「味」と「歴史」を守り続ける仕事そのもの。海を渡り、時を超え、今も変わらぬ甘さを届ける海軍羊羹。その一切れには、食を通じて伝えたい平和への願い、家族の絆、そして和菓子への静かな情熱が、確かに息づいています。

取材日 2025/11/17

※掲載されている商品・情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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特別な化粧箱入りはギフトに喜ばれています。また防衛大学校パッケージの海軍羊羹ハーフ(1,200円)も大人気。

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アズールレーンとのコラボパッケージの海軍羊羹(1,300円)は、横須賀中央駅前店限定商品。

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魚乃目三太さんの漫画『戦争めし』(第10巻)では、和菓子職人と「海軍羊羹」の戦時下の記憶を今に伝える感動的なストーリーが描かれています。

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手作りのどら焼きは、ふわふわに焼き上げた生地に、自家製餡やオリジナルのクリームを合わせた、手土産にも喜ばれる上品な一品です。(クリームなし・コーヒークリーム・バタークリーム・抹茶クリーム 各270円)

Writerうみのとなり

ライター歴5年 「横須賀っていいな」「行きたいな、住みたいな」と思ってもらえる情報を発信しています。 地元の美しい自然・歴史・地域のあたたかさと魅力を伝えたい!Yahoo!ニュースライター 500件以上取材実績あり。地域クリエイター月間MVA2024年11月、7月、2023年7月連続受賞。

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