「どうぞ奥まで入ってください」と、「古本イサド ととら堂」の店長・木村海(きむらかい)さんが奥まったカウンターから顔を覗かせ、迎え入れてくれました。
お店に3歩ほど入ると、目に入ったのはアメリカに関する文学や歴史、芸術、人種の書棚です。
「【ルーツ】への興味から思想を広げたコーナーです」という木村さんの声を背にしつつ、右奥に分け入ります。ぐるりと身体を回転させると、旅の本が並んでいました。
「どうぞ奥まで入ってください」と、「古本イサド ととら堂」の店長・木村海(きむらかい)さんが奥まったカウンターから顔を覗かせ、迎え入れてくれました。
お店に3歩ほど入ると、目に入ったのはアメリカに関する文学や歴史、芸術、人種の書棚です。
「【ルーツ】への興味から思想を広げたコーナーです」という木村さんの声を背にしつつ、右奥に分け入ります。ぐるりと身体を回転させると、旅の本が並んでいました。
「【旅】はととら堂の原点です。私は旅の本を集めはじめ、興味が広がって多くの本に出会いました。そして最終的には【仏教】に行き着いた」と、仏教コーナーを示してくれました。
そこで、はたと気付きます。「ととら堂」の陳列は店長の思惟(しゆい=深く考えること)を辿っているのではないかと。
木村さんは「それが古本屋の面白さです」とにんまりとします。
ここでオススメの1冊を尋ねてみたところ、木村さんがカウンターに出したのはこの1冊です。
「湘南 最後の夢の土地」(北山耕平/長野 真 編、1983年、冬樹社)
「ひと言でいうなら、地域のB級サブカルを集めた湘南のガイドブック。古本屋としてこうした本こそ面白い。新刊書店にはないし、図書館でも扱いません。今、三浦半島に興味を持つ人に向けて一番の選書を、といわれたら本書になります。著書の北山耕平さんはこの地域のご出身で、ネイティブアメリカンをテーマにした書籍を執筆している人気の方です」。
もちろん古本なので一期一会。木村さんとの会話の中から気になる本を見つける楽しさが古本屋の醍醐味です。
店長の木村海さんは高校を卒業後、音楽活動の傍ら大工を数年経験し古本業界へ。
古本屋の従業員を10年以上経験したのち独立。2012年「古本イサド ととら堂」を開業しました。
「お店は民家を借り受けました。本屋の課題は書棚の重さです。自分で床を全面的に補強しました。お店の棚もほとんど手作りなんです。大工をしていなければこの場所では開業はできなかったでしょうね」と語ってくださいました。
そして「ととら堂」を開業した逗子には思い入れがあるとおっしゃいます。
「私は隣町の葉山町出身で、最寄りの駅が逗子駅でした。幼少期から高校を卒業するまで、この逗子駅の周りにはおもちゃ屋があり、本屋があって、活気のある商店街で、毎日のように通った街でした。そんな思い入れのあるこの逗子にお店を開いたことに感慨深さを感じています」
取材日 2025/02/06
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
古本イサド ととら堂
住所 神奈川県逗子市逗子5-3-39
電話番号 046-876-8606
営業時間 11:00~21:00
定休日 月曜日 ※休祭日の場合は営業
アクセス 京急「逗子・葉山駅」北口2より徒歩5分
URL https://t.totorado.com/
Writerしゅんどう
三浦半島在住。「カピバラ写真展」をよこすかポートマーケット、ソレイユの丘などで開催し、自身はカピバラ紙粘土の造形、カピバラ絵本制作を行っている。
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