「三浦野菜デザインプロジェクト」による、スイカのスペシャルイベントが開催されました。第一弾は三浦での「スイカ収穫体験」、そして第二弾は鎌倉のギャラリー Casa de pañoでの「スイカフェスティバル」。当日の様子をお届けします。
Release2025.08.16
Update2025.08.16
「三浦野菜デザインプロジェクト」による、スイカのスペシャルイベントが開催されました。第一弾は三浦での「スイカ収穫体験」、そして第二弾は鎌倉のギャラリー Casa de pañoでの「スイカフェスティバル」。当日の様子をお届けします。
地元の方々をはじめ、鎌倉や逗子、そして都内からも多くの参加者が、スイカ畑にお集まりくださいました。
はじめに、三浦市農協の職員さんから、三浦野菜の特徴やスイカの成長過程についてのレクチャーがあり、一つ一つのスイカが大きく育つ様子を皆で想像しました。続いて行われた「スイカクイズ」は、大盛り上がり。特に、スイカの花や葉の形の問題では参加者の意見が分かれ、その後に畑で実物を見て確認することになりました。
そして、待ちに待った収穫体験です。美味しいスイカを見分けるには、いくつかの大切なポイントがありました。
まず探すのは、目印の棒が立てられた、交配から約45日が経過したスイカです。見つけたら、そのスイカを優しく叩いて音をチェック。「ボンボン」と澄んだ音が響けば、中身がしっかり熟した収穫OKのサインです。高い音がするものは、未熟な証拠です。
収穫するスイカを決めたら、ハサミでつるを切りますが、ここにもコツがあります。それは、果実に少しだけ「へた」が残るように切ること。へたは、赤ちゃんのへその緒のような役割で、収穫後もしばらくの間、水分を供給し、鮮度を保ってくれるのだと教えてもらいました。
教わった通りにスイカを叩いてみるものの、その音を聞き分けるのは、やはり至難の業。
「これはどうかな?」と、農協の職員さんに助言をもらいながら、これぞという一玉を、皆一生懸命探しました。
自分の手で収穫した、ずっしりと重いスイカ。それを持ち上げた時の、とびきりの笑顔が、大人も子供もとても印象的でした。
最後に採れたてのスイカと、一晩冷やしたスイカの食べ比べを行いました。畑でしか味わえない、なんとも贅沢な体験です。採れたてのみずみずしさ、温度の違いによるスイカの甘み。その違いを楽しみながら、作り手の想いや自然の恵みを感じる、とても豊かな時間が流れていました。
収穫体験会の翌週は、鎌倉のギャラリー Casa de pañoにて、三浦スイカをテーマにした夏祭り「スイカフェスティバル」を開催しました。
今回の目玉展示は、「三浦スイカの美味しいヒミツ」。三浦野菜デザインプロジェクトで取材した、雨風や日差しに負けずにたくましく育つスイカの成長過程を、展示を通して紹介しました。
熱心に展示を見てくださった参加者の方からは、様々な感想を聞くことができました。
「それぞれの品種に名前があり、愛情を持って育てていらっしゃること、気候などを考えながら大切に手をかけていることなど、沢山のことを学びました。」
「これからは産地に興味を持ち、作ってくださった方がいることを思い浮かべて、美味しくいただく人になりたいです。」
ギャラリーの中央にある大きなテーブルを囲むように、参加者の皆さんが思い思いの時間を過ごしていました。スイカソルベを嬉しそうにほおばる姿や、ずらりと並んだ絵本やワークショップに夢中になる親子の姿がありました。
スイカソルベは、御成商店街の人気ジェラート店「GELATERIA SANTi」が、森勘農園の大玉スイカを贅沢に使って作ってくれた特製品です。「スイカのおいしさがぎゅっと詰まっていて、スイカを食べているみたい」と、驚きの声が続出しました。
テーブルの上には、三浦半島の町がモデルになっている絵本「すいかのめいさんち」、アメリカの大人気絵本「すいかのたね」を始め、スイカや夏野菜をテーマにした絵本がずらり。
選書は「こぐまちゃんえほん」や「11ぴきのねこ」で有名な絵本出版社こぐま社の前社長の吉井さんです。こんなにもたくさんのスイカの絵本が集結する光景は、本屋さんの売り場でも珍しいそう。
また、イラストレーターのスズキトモコさん描き下ろしの「スイカ坊や」のグッズも大人気。
小玉スイカがぴったり入る巾着や、キッズTシャツの他に、スイカ坊やの型紙を使った「簡単型染め」のワークショップも行いました。
型紙を自由にレイアウトし、スポンジに布用のインクをつけて、ポンポンと布に染み込ませていきます。
そして、型紙をそっと剥がして出来上がり。剥がす瞬間のドキドキとした子供たちの表情が、とても可愛らしかったです。
初日は、「三浦野菜デザインプロジェクト」のデザインを担当しているイラストレーターのスズキトモコさんも在廊し、原画を見ながらお客様と制作の裏話などを楽しそうに語り合う光景もあり、様々な角度から三浦スイカをお楽しみいただける夏祭りとなりました。
デザインプロジェクトは次のステージへ!スイカをモチーフにしたキッチンクロスを、今秋、発売予定
今回のイベントを主催した「三浦野菜デザインプロジェクト」。
約4ヶ月間スイカ畑に密着して感じた、海風と太陽のもとで伸びやかに育つスイカの姿を、スズキさんのイラストと、心地よい肌触りの「播州織」コットンリネンで、特別なキッチンクロスに仕立てる企画が進行中です。今秋の商品発表を、ぜひ楽しみにお待ちください。
会場写真(スイカフェスティバル):角田洋一
Writerいとうまいこ
大学卒業後、大手家電メーカーで商品企画や展示に関わる。そのときの経験からテキスタイル(布)に関わる仕事をしたいと考え、2023年にテキスタイルのギャラリー「Casa de paño」を鎌倉で開業。展覧会やワークショップの企画に加え、三浦半島の豊かな自然や生き物、暮らしをモチーフにした布製品の商品企画を行っている。本企画は、三浦半島で暮らす人・営む人へのインタビューをもとに、もようのデザインを通して地域の魅力を再発見し共有する試みです。
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