【三崎】驚きと発見の連続!くろば亭の稀少部「まぐろの頭刺身盛」

Release2025.06.09

Update2025.06.09

【三崎】驚きと発見の連続!くろば亭の稀少部「まぐろの頭刺身盛」

Release2025.06.09

Update2025.06.09

豊かな旨味と食感が楽しめる、まぐろの稀少部位たち

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「まずは見た方が早いと思うので、、、これがまぐろの稀少部位です!」

厨房の奥から現れたのは、インドまぐろの稀少部位と頭!持って来てくれたのは「地元料理 くろば亭 本店」店主の山田拓哉さんです。

ここはまぐろ漁で栄えた港町・三崎町(みさきまち)。観光地としても人気の三崎町にはまぐろを扱うお店がたくさんありますが、ここは行列の絶えない人気店です。その秘密は、まぐろを一匹買いしているからこそ提供できる稀少部位とエンターテイメント性だと確信しました。

まぐろの胃袋や白子、心臓、タマゴなど、生きものとしてあって当然の部位ですが、普通の料理店のメニューではなかなか見かけないので存在自体が新鮮です。目移りしてしまうところですが、やはり一番目を引くのは頭でしょう。「まぐろ頭身刺身盛」(1,320円)を注文してみました。

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左からのど、眼、ハチ、ホホ。一口に「頭」といっても、ここにも細かな部位があります。喉やホホの赤さは海で泳ぐまぐろの活力を感じさせ、脳天部分を指すハチには豊かなサシが入っています。

そして気になるのは眼。焼き物や煮物になって白濁している姿は見覚えがありますが、提供されたのは、なめろうのようにコラーゲン質と合わせて刻まれたもの。一口食べるとプリプリとした食感があり、やがて口の中で溶けていきました。

どれもこれも、一匹からとれるのはわずかな稀少部です。

創業53年。世界中のまぐろ料理の話がメニュー作りのヒント

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「地元料理 くろば亭 本店」は53年前、初代店主の山田芳央さんがナイトレストラン「クローバー」として始めました。

「当時はまぐろ漁で世界中を旅した漁師が集まり、夜も活気のある街でした。ここで父がパブスナックをオープンしたのがこの店のはじまりです。そのときにお客さんから世界中のまぐろ料理の話を聞いて、子供心ながらにとてもわくわくしたことを覚えています」

やがて、まぐろ漁の減少とともに外からやってくる漁師も減り、35年前からワニや狸など“山海賊料理”を提供する「くろば亭」へ業態変更しました。当時はまぐろを扱っていなかったそうです。

「今のようなまぐろがメインのメニューになったのは15年ほど前に私が継いでからです。パブスナック時代にまぐろ漁の船員たちから聞いた世界中のまぐろ料理の話をヒントに、地元の名物であるまぐろ料理をメインにしようと考えました」

「世界一楽しいまぐろ料理」を目指す

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店頭では毎日11時頃にまぐろカブトの解体ショーを行い、「まぐろの兜焼き(小)」(13,200円/3日前までに要予約)の注文が入るとほら貝を吹いてくれます。

写真は三崎下町商店街で行われる「みうら夜市」の様子。ほら貝を吹くのは創業者の芳央(よしお)さんです。拓哉さん然り、一貫して感じるのは、まぐろでお客さんをもてなそうというエンターテイメント性でした。

「地元の伝統を守りつつ新しい試みを取り入れて、くろば亭流のまぐろの無国籍料理を提供していきます」

驚きと発見のあるまぐろ料理を食べてみたいのならば、「地元料理 くろば亭 本店」は旅の目的地にもなりそうです。

取材日 2025/03/03

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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行列の絶えない人気店だが、定休日の多い月曜日は狙い目

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まぐろの仕入れは娘の果澄さんが担当している

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予約注文の必要な兜焼きが手軽に楽しめる「みうら夜市」は毎年夏〜秋に開催

Writerコヤナギユウ

幸せになることだけを考えて生きている旅と遊びの散文家で写真家。スキンダイビングが趣味で、カナダ観光局「オーロラ王国ブロガー観光大使」、チェコ親善アンバサダー2018、神社検定3級。本業はグラフィックデザイナー。

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