【葉山】78歳シェフが4時間かけて焼き上げる、ふじりんごの「タルト・タタン」

Release2025.07.02

Update2025.08.26

【葉山】78歳シェフが4時間かけて焼き上げる、ふじりんごの「タルト・タタン」

Release2025.07.02

Update2025.08.26

葉山の静かな通りに佇む「サンルイ島」。1986年のオープン以来、地元で愛され続ける老舗フランス菓子店です。

現在78歳のベテランシェフ・遠藤正俊さんが今、最も力を注いでいるのが、リンゴとバターと砂糖、たった3つの素材で生まれる「タルト・タタン」。

フランス仕込みの技と、焼き続けてきた年月が生み出す深い味わいは、ひと口でその想いが伝わる逸品です。

シンプルで奥深い「タルト・タタン」(1カット734円)

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サンルイ島は、オーナーシェフである遠藤正俊(まさとし)さんが、約40年前に葉山に開業したフランス菓子店。「さくらんぼのクラフティー」が"スペシャリテ”ですが、今、遠藤さんが力を入れているのが「タルト・タタン」(734円)です。

リンゴがぎっしりと重なり、ボリューム満点。リンゴがクタクタすぎず、リンゴそのものの食感と酸味、香りが感じられます。

「私はシンプルな材料、多くても3種類までにとどめることで、お菓子の味がはっきりすると考えております。タルト・タタンは、リンゴ、バター、砂糖の3種類。それなのに、こんなに深い味になるんです」と、遠藤さん。

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オーブンで4時間、じっくりと焼き上げる

特別に焼いている途中のオーブンの中を見せてくれました。

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「タルト・タタン」は、ホールサイズで焼き上げています。パイ生地にリンゴをどっさりとのせてオーブンへ。同量のリンゴを別の皿にも用意し、一緒に焼きます。リンゴの嵩(かさ)が減ったところに別焼きしたリンゴをのせ、さらにオーブンへ。焼き上がるまでに4時間を要します。

一般的に紅玉が使われることが多い、タルト・タタン。遠藤さんは「フランスで使われるジョナゴールドと紅玉とでは、コシが違う」との考えから「ふじ」を採用しています。

「竜太(りょうた=2代目シェフ)は紅玉がいいと言います。否定はしませんが」と、笑います。紅玉が出回る季節には、紅玉のタルト・タタンも登場します。微妙な味の違いを確かめに行きたくなりますね。サンルイ島のイートインスペースは天井高が高く、ゆったりとスイーツを味わえる空間が広がっているのも魅力のひとつです。

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パリでの修行時代の安息の場所を店名に

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遠藤さんは、10代でレストランの製菓部門に配属されたことからパティシエとしてのキャリアをスタート。洋菓子店、ホテル、ドンク青山店に勤める傍らフランス語を学び、25歳で渡仏。「オーボンヴュータン」のオーナーシェフとなる河田勝彦さんに出会います。

ホテルプラザアテネやダロワイヨなどを経て、30歳で帰国。埼玉・浦和のケーキ店に勤めて開業資金を貯め、40歳で葉山にサンルイ島をオープン。

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店名は、シテ島と並んでパリ発祥の地といわれる「サン=ルイ島」が由来。パリでの修行中、静かな住宅地であるこのエリアを訪れ、心を休めていたそう。「フランス語で〇〇です、という説明が必要な店名にはしたくなくて。島に渡る橋に『たゆたえど、沈まず』と書かれていたことも決め手となりました」と、思い出を語ってくださいました。

取材日 2025/05/19

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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「タルト・タタン」はホール(4,536円)でも販売。

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「さくらんぼのクラフティー」(486円)はサンルイ島のスペシャリテ。

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レーズンサンド(238円)は、最初のパティシエの“親方”のチロリアンという生地のレシピを使用した、遠藤さんのオリジナル。サクサク食感がたまりません。

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建物は2020年12月にリニューアル。

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カフェスペースではドリンクとともにケーキが食べられます。

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天気の良い日はテラス席でゆったり過ごすのもおすすめ。

Writer田辺 紫

神奈川県在住コピーライター。2001年2月より総合情報サイト「All About」で横浜ガイドをつとめる。「横浜ウォッチャー」として、見て、聞いて、撮って、食べて、実際に体験した横浜情報を発信。

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