京急の逗子・葉山駅から歩くこと数分、ひっそりとある古民家が、地域の方に愛される蕎麦店「蕎麦 とみず」です。
人気のメニューは、海鮮と野菜の揚げたて天ぷらが堪能できる「天ざる」(2,600円)。甘みと香りが高い蕎麦は粗挽きの自家製粉。歯触りも良く蕎麦好きが唸る一品です。
天ぷらは注文後に丁寧に揚げたもの。天ぷら粉を使わず、卵・水・小麦粉を使っています。衣は歯触りが良くて固すぎず、中の食材の味わいが生きています。店主の曲渕久剛(まがりぶちひさたけ)さんいわく「クラシックなスタイル」。2024年にオープンした新しい店なのに懐かしさを感じさせる要因の一つは、長く伝わる作り方で丁寧に調理されている料理のおかげでしょう。
入った瞬間から落ち着いた心持ちになれる空間が「蕎麦 とみず」の大きな魅力のひとつです。席数が少なく、高い天井の店内は広く静かで、そこに座るだけでホッとする贅沢な空間。食事の思い出をより良いものにしてくれます。
カウンターも、曲渕さんの目と手が届く6席限定。
「スーパーなどで買えるお惣菜って、割と美味しいんですよ。だから、ただ美味しいものを出しているだけのお店では長く続けられないと思っています。人間が営業しているお店だからこそできる、料理やおもてなしをしていこうと決めました」と曲渕さん。
店内にほのかに漂う良い香りは、料理の邪魔にならないよう、営業前に少しだけ炊いているお香。
静かに流れる音楽や器の手触りも含めて、五感で楽しめる店作りをしています。
曲渕さんは横浜出身。鎌倉・稲村ガ崎に10年ほど暮らし、複数の蕎麦屋さんで修行。
「近隣で地元の人たちがゆっくりできる店を作りたい」と考える中で、蕎麦や和食を楽しめる場が少ないと感じた逗子を選び、2024年8月2日に「蕎麦とみず」をオープンしました。
「蕎麦は子供から高齢の方まで揃って楽しめる料理です。蕎麦通の方はもちろん、家族や友人同士など、様々な方に召し上がっていただきたいですね」。
本格的な味わいの蕎麦店で気軽に美味しい蕎麦を楽しむ。五感をフル活用できる贅沢を味わいに訪れたいです。
取材日 2025/02/07
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
蕎麦 とみず
住所 神奈川県逗子市逗子5-11-13
電話番号 046-845-4478
営業時間などの情報 昼の部 11:30~14:00(L.O.13:30)、夜の部 17:30~21:00(L.O.20:30)
定休日 水・木曜日
アクセス JR「逗子駅」から徒歩約11分 京急「逗子・葉山駅」南口から徒歩約3分
URL https://www.instagram.com/soba_tomizu/
Writer奥野大児
1971年生まれ。大学卒業後20年ほどシステムエンジニアで会社勤めをした後にフリーライターとして独立。グルメ・IT・旅などのジャンルで、お出かけレポートからインタビュー、調査記事までいろいろ書きます。
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