相模湾や富士山を一望できる絶景スポット、披露山公園の坂にポツンと佇む「CAFÉ FANDANGO(ファンダンゴ)」。青い扉を開けると、コーヒーのいい香りがふわっと漂うインダストリアルな空間が現れます。
相模湾や富士山を一望できる絶景スポット、披露山公園の坂にポツンと佇む「CAFÉ FANDANGO(ファンダンゴ)」。青い扉を開けると、コーヒーのいい香りがふわっと漂うインダストリアルな空間が現れます。
キッチンで一杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れているのは、店主の山﨑康史さん。もともと都内でアパレル会社とお店を営んでいましたが、子どもが生まれたのを機に逗子に移住してきました。
「東京でアパレル会社をやっていた頃から、いつか海と山に囲まれた町でのんびりとカフェをやりたい……という夢がありました。そのきっかけとなったのが10代の時。新宿の喫茶店で働いていたのですが、コーヒーって同じ豆でも淹れる人やその日の気温でも味が変わるんです。同じ人が同じ豆で淹れても、同じ味にするのが難しい。それがおもしろいなって興味が湧いて、コーヒーにどっぷりとハマりました」
その後、数十年の時を経て温めていた夢を叶えることに。まずこだわったのが、味の要となる豆探しでした。
「色々な豆を全国から仕入れてみたけど、なかなか自分好みの豆が見つからなくて。そんな矢先に展示会で出会ったのが、横浜にロースタリーを構える『堀口珈琲』でした。豆の保存管理や焙煎豆のピッキングなど、とにかく仕事が細かく丁寧で徹底されている。なので、全く雑味がないんです」
豆の次は“淹れ方”。サイフォン、ネルドリップ、ペーパードリップ…スペシャルな豆に合う淹れ方を色々と試したそう。
「一番おいしいのはネルドリップ。でも、ネルドリップは布の管理に手間がとてもかかるんです。うちはコーヒー屋じゃなくてカフェだから、僕ひとりじゃ手が回らないのでペーパードリップで淹れています。お店を回すことを考えなければ、ネルドリップで淹れたいし、場所があれば豆も自分で焼きたいんですけどね」と、はにかむ山﨑さん。
お店には大体4種類ほどの豆が並び、おまかせと伝えれば山﨑さんの好きな豆を挽いて淹れてくれます。
「スマトラマンデリンは高級な豆だけあって、香り高く独特の香りと苦味がおいしい。コロンビアは万能。甘みと苦味のバランスがいいので、どんな豆とも合うからよくブレンドに使われます。個人的にはこの2種類がやっぱり好きですね」
注文すると、Karitaのミルで豆を挽き、ハンドドリップで1杯ずつ丁寧に淹れてくれます。山﨑さんがデザインしたオリジナルのマグカップもおしゃれで、店内ではヴィンテージライクなTシャツも販売しています。
山の麓の穏やかな静けさに包まれながら、コーヒー好きのマスターが淹れてくれる極上の一杯を味わう。そんなゆるやかなコーヒーブレイクを楽しめます。
取材日 2025/10/9
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information

CAFÉ FANDANGO
住所 神奈川県逗子市新宿4-15-19
電話番号 046-854-7263
営業時間 11:00〜17:30、土・日曜11:00〜17:00頃まで
定休日 不定休
アクセス JR横須賀線逗子駅から車で5分
URL https://www.instagram.com/cafefandango.hiroyama/

Writer坂井あやの
雑誌やweb媒体で食・酒・旅にまつわる記事を執筆。町場の酒場から星付きレストランまで、おいしい料理とお酒があると聞きつければフットワーク軽く全国へ足を延ばす。ナチュラルワインとサウナと野球が、日々の癒し&楽しみ。

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