【東逗子】「あづま湯」を襲った廃業危機と復活劇「もう死んでもいいと思った」

Release2025.03.03

Update2025.03.03

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【東逗子】「あづま湯」を襲った廃業危機 と復活劇「もう死んでもいいと思った」

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Update2025.03.03

タイル絵の富士山と江の島はオーナー自らデザイン

逗子市内で営業する唯一の銭湯「あづま湯」。

1947年創業の老舗ですが、老朽化による改装工事後、2020年にリニューアルオープンを果たしました。

改装後の脱衣所では、社長の唐澤三雄さん手作りのベンチがお客さんをお出迎えします。

女湯にはベビーベッドを設置。着替え中のママが目を離しても赤ちゃんがどこかへ行ってしまわないよう、柵を上げ下げできる仕様です。

浴場には逗子海岸から見た富士山や江の島のタイル絵が描かれました。デザインしたのは、奥様の晴子さんです。

「タイルと同じ大きさの折り紙を工事中の壁面に貼り、富士山になるようシミュレーションした上で『タイルもこの色にしてほしい』と指定しました」。

改装の途中で廃業が頭をよぎるも逗子市長から救いの手が

唐澤夫妻はあづま湯の3代目オーナー。

といっても代々伝わる創業家ではなく、横浜で漬け物店を営んでいた2004年、同湯が売りに出されているのを知って「おもしろそう」と購入に踏み切りました。

14年後の2018年、釜やパイプの水漏れが目立つようになり、改修工事を開始します。しかし、施工関連の不備が発覚し、工事は一旦ストップしてしまいました。

八方塞がりになった晴子さんは、廃業を伝える手紙を市に送付。すると桐ケ谷覚(さとる)市長が新たな業者を紹介してくれることに。行政も“逗子で唯一の銭湯”を失いたくなかったのです。

4カ月の予定だった工事は2年近くの月日を要したものの、改修は無事に完了しました。

「改修後は『もう死んでもいい』と思いました(笑)。みなさんが助けてくれて最後まで頑張れたんです」。

追浜から毎日お湯に浸かりにくる常連さん

取材日当日、オープン前からあづま湯の開店を待っていたのは、約6km離れた追浜から自転車で毎日訪れているという78歳の常連さんです。

「改修期間は再開をずっと待っていた。歳だから、ここに入りに来ないと体がおかしくなっちゃう」と日常の大切なルーティンになっているとのこと。

常連客の期待を背負ったあづま湯。“逗子で唯一の銭湯”はずっと愛されつづけてゆきます。

取材日 2025/01/17

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

ドリンク類も充実。昔の酒屋や駄菓子屋のように、瓶を返すと10円が戻ってきます。

子ども用にアンパンマンの椅子も用意。

夏や土日には海帰りのお客さんも多数。外にはサーファーが砂を洗い流す蛇口があります。

入口を入って右手にお風呂があります。

番台脇には各種アイテムの販売コーナーがあります。

待合室も落ち着いたトーンでゆったりと過ごせます。 

Writer寺西ジャジューカ

1978年生まれ。数年間の異業界での活動を経てライターに転身。得意分野は芸能、音楽、ドラマ評、(昔の)プロレス。『証言UWF』などで執筆。東京生まれだけに地方のおいしいものに憧れがある。

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