料理長・安斎敦郎さんが心を込めて作る「もったいない定食」

Release2024.10.13

Update2024.11.20

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三浦

料理長・安斎敦郎さんが心を込めて作る 「もったいない定食」

Release2024.10.13

Update2024.11.20

美味しい規格外野菜や未利用魚を扱う「もったいない食堂」

通常は市場に流通せず捨てられてしまう規格外の野菜や鮮魚。積極的にそれらの食材を用いてフードロス削減に貢献しているのが、三浦海岸近くの「もったいない食堂」です。

2024年8月に現在の店舗に移転オープンして、席数も増え開放感のある空間となりました。2階にはセルフケアをコンセプトとした薬膳カフェ「御自愛喫茶」も同時オープン。

本来、変わらない品質でありながら、廃棄されてしまう食材を近隣農家とのリレーションによって美味しい定食として提供している料理長にお話を伺ってみました。

全くの異業種から料理に出会った安斎さん

もったいない食堂の料理長・安斎敦郎(あんさいあつろう)さん。以前は消防設備関連のお仕事に従事しており、料理とはまったく違う経歴を持っていました。

「まだここに入る前、ふと食事を自分のために作ってみたらどうだろう? という気持ちが湧いて自炊を始めたんです。そこからしばらく経ってオーナーと出会い、お手伝いをするようになったんです。そこから徐々に任せてもらって。キッチンカー時代は週一だけでしたけど、お弁当の作り手を探されているときがあって『やらせてもらえませんか?』とお願いをしたところからスタートしました」

未経験ながらも、徐々にもったいない食堂で任される量も増え、周囲の信頼が積み重なった結果、料理長に。

「作ってみたら、みんな喜んでくれたんですよね。こちらは素人じゃないですか。でもみんな肯定的で。仕入れに関しては、自然農法や無農薬で作られている農家さんとおつきあいさせてもらってます。野菜本来の姿としては虫に食われているくらいが自然だと思います。最近は鶏肉も仕入れるケースがありますよ。卵を生む役割を終えた親鳥は焼却処分されるのですが、実は美味しくいただけるんですよ」

約30品目の三浦食材を使った「もったいない定食」

代表的なメニューである「もったいない定食」は、使用されている食材の多くが規格外品を使用しており、食べるほどにフードロスに貢献していることになります。

三浦海岸で採れた鮮魚や無農薬で作られた三浦野菜の魅力が詰まったご馳走であることに間違いありません。

「今日のごはんには刺身が乗っていますが、未利用魚とされているコショウダイとタカノハダイを使っています。今回仕入れたものは旨味がつまっていたので」

旨味の異なる2種類の鯛がお得感も感じられて、7品目のおかずの他に味噌汁・干物や小鉢も含まれて2,530円は、お腹も心も満足度の高いランチとしておすすめです。

取材日:2024/09/12

店内に張り出されたボードはどれも目をひくものばかり。スタッフがその日のオススメをレコメンドしてくれます。

食材の入荷状況も掲示されています。

「夏野菜のサバカレー」(1,980円)は目にも鮮やかな三浦野菜がたっぷり

自家製あんこを乗せた濃厚な「かぼちゃプリン」(550円)。

海に浮かぶブイを照明代わりにした店内は周囲が暗くなると雰囲気のある空間に。

Writer赤坂太一

東京と福岡の2拠点生活をしている編集者・ライター。デジタルガジェットとクルマなどの乗り物が好物。マニアックな世界を一般向けに翻訳するコンテンツ制作が得意。

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