湯気とともに立ちのぼる、スパイスのやさしく芳しい香り。ひと口食べると、ぷりっとした魚の旨みと、ほんのり辛い奥行きのあるカレーソースがじんわりと広がります。
こちらは葉山のカフェレストラン「Café 会英楼(かいえいろう)」。上品に盛りつけられた具材と、ソースが美しく縁取るお皿からは、フレンチ出身のオーナーシェフ・村木達城さんの“料理の美しさとおいしさ”へのこだわりが伝わってきます。
湯気とともに立ちのぼる、スパイスのやさしく芳しい香り。ひと口食べると、ぷりっとした魚の旨みと、ほんのり辛い奥行きのあるカレーソースがじんわりと広がります。
こちらは葉山のカフェレストラン「Café 会英楼(かいえいろう)」。上品に盛りつけられた具材と、ソースが美しく縁取るお皿からは、フレンチ出身のオーナーシェフ・村木達城さんの“料理の美しさとおいしさ”へのこだわりが伝わってきます。
村木さんの祖母は、葉山御用邸近くにあった老舗『北京料理 会英楼』を営んでいました。幼い頃からその厨房に出入りし、自然と料理の道へと惹かれていったそうです。
大手飲食企業や有名ホテルのフランス料理店で腕を磨いたのち、鎌倉の古民家カフェの立ち上げも経験。そんなキャリアを経て、「日常の中で、ほっとできる食を届けたい」との想いから、2017年にこの店を開きました。現在は、お母さまとともに店を切り盛りしながら、祖母の味も大切に継承しています。
看板メニューの一つ「シーフードカレー・サラダドリンク付き(1480円税込)」は、長年研究してきたスパイスをもとに、飴色になるまで炒めた玉ねぎをふんだんに使ったソースが決め手。常連の中には、この一皿を目当てに通う人もいるほどです。
隠し味には、祖母直伝の「仙台味噌」をアレンジした特製の甘辛味噌。これにフレンチで使用するキャトルエピス(シナモン、クローブなど4種のスパイス)やココア、葉山産の生姜などを加えています。伝統の味やフレンチの技術を用いる工夫が、余韻ある味わいを生み出しています。
具材には、鮮度の高い二種のエビ、イカ、ホタテ、ムール貝を使用。白ワインとバターで香ばしくソテーされ、魚介の旨みがぎゅっと閉じ込められています。
中辛ながら辛さは控えめで、香りと具材の甘みが広がる味わい。魚介と調和したやさしいカレーは、納得の逸品です。
添えられたサラダは、地元・三浦野菜を使用。玉ねぎの甘みを生かした自家製ドレッシングが和えられ、素材の味を引き立てます。
食後には、数年熟成させた「コクテール堂」の豆を丁寧に抽出したまろやかなコーヒー。強すぎず、やさしく食事の余韻に寄り添ってくれます。
お気に入りの一皿を目的に通う常連さんも多く、丁寧に仕込まれた料理と、村木さんとお母さまのあたたかな接客に心がほぐれます。
「Café 会英楼」は、おいしさの余韻まで心に残る、そんな優しい時間が流れる場所です。
取材日 2025/07/30
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
Café 会英楼(カフェ かいえいろう)
住所 神奈川県三浦郡葉山町上山口2559-4
電話番号 046-874-5405
定休日 木曜 (インスタ確認)
営業時間 11:00オープン・ランチ/11:00〜14:00L.O ・カフェ/11:00〜21:00(20:00L.O.)・ディナー/17:00〜20:00L.O.・水曜11:00~16:00(15:00L.O.)
アクセス 横浜横須賀道路「横須賀IC」から車で約14分
URL https://www.kaieirou.com/index.html
Instagram https://www.instagram.com/kaieirou/
WriterYASU
企業で商品の企画を中心にデザイン、建築に従事してきたものづくり好き。 フリーライター、デザイナーとして体験価値を大切に業務を手がけています。 食べ歩き・猫・三浦半島の環境の満喫が日々の目標。
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