衣笠駅近くの「たけめん」は、スープに葉山牛のげんこつと国産牛テールを用いたラーメン店。
一度「元祖 牛テールたけめん」の味を体験すると、海外の観光客も忘れられずに戻ってくるほどの印象的な味わいが特徴です。
「飲みほし系」として旨味に溢れた一杯を味わってもらうべく、代表の長谷川さんの探求は続いています。
衣笠駅近くの「たけめん」は、スープに葉山牛のげんこつと国産牛テールを用いたラーメン店。
一度「元祖 牛テールたけめん」の味を体験すると、海外の観光客も忘れられずに戻ってくるほどの印象的な味わいが特徴です。
「飲みほし系」として旨味に溢れた一杯を味わってもらうべく、代表の長谷川さんの探求は続いています。
JR衣笠駅近くにある「たけめん」では、葉山牛のげんこつと国産牛テールを煮込んで作ったスープのラーメン「元祖 牛テールたけめん」(980円)を食べられます。
うっすらと牛の脂が表面に浮かぶスープをひと口飲んだだけで、ふわっと独特のうま味が口の中に広がりました。とんこつや魚介のスープとはまったく違う、上品で濃厚、けれどまったくしつこくない味です。
太目のちぢれ麺はスープとよく絡み、まるで牛テールスープを食べているかのよう。「飲みほし」系を掲げるのも頷ける味わいです。
チャーシューは、豚の肩ロースを使い、ほうれん草・カイワレ・ネギ・海苔のトッピングが彩りを添えます。
経営する「合同会社たけなが」代表の長谷川武さんは横須賀で生まれ育ち、学生時代のアルバイトがきっかけで飲食業界に興味を持ちました。
まず食材を知ろうと飛び込んだのが肉の世界。卸や精肉店、焼肉店など、肉に関わる様々な事業を体験しました。そして焼き肉店で働いていたときに目に付いたのが牛テールスープでした。
「牛テールスープでラーメンを作ったら絶対においしいと思いました」
牛テールスープの研究は、2015年に横須賀市安浦町に「たけめん」をオープンしてからも続きました。
「お客さんの反応を見ながらスープの調整を続けました。立地の悪いところでもお客さんが入ってくれたので、2018年に現在の場所に移転したんです」
ちょうど良い物件が知人から紹介され、購入することに。大量に使う食材をストックする冷蔵庫、脂対策などができる充実した設備を整え、今も味の探求を続けています。
ゆくゆくはこの店舗を中心に、東京や海外への進出も目指しているそうです。
長谷川さんはスープ作りの秘訣を「足し算をしないこと」と言います。
「いろいろな食材を入れて完成したスープは、味が調和して美味しいです。でもうちのラーメンは、これが牛テールスープだと際立たせたいので、余計な物を省く『引き算』を考えています」
逆に、多くの飲食店が引き算をしているものを引かないことも。
「ラーメンっぽい雑味を出すために、あえてアクは取らないんですよ。アクを取る際に沸騰させるので、脂も少なくなってしまいますしね」
スッキリしているのに濃厚なラーメンの秘密は、食材やアクの工程を引き算し、お肉の知識と、創意工夫を足し算した長谷川さんの理論にありそうです。
取材日 2025/5/31
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
たけめん
住所 神奈川県横須賀市小矢部1-1-1
電話番号 046-890-6817
営業時間 11:00~14:30 17:30~21:00 (L.O. 閉店10分前)
定休日 月曜日夜
アクセス JR「衣笠駅」から徒歩約5分
URL https://www.takemen.net/
Writer奥野大児
1971年生まれ。大学卒業後20年ほどシステムエンジニアで会社勤めをした後にフリーライターとして独立。グルメ・IT・旅などのジャンルで、お出かけレポートからインタビュー、調査記事までいろいろ書きます。
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