三浦海岸はもう目と鼻の先。そんな絶好のロケーションに、のれんを羽ばたかせる「蕎麦処いしい」があります。
小麦粉・そば粉はすべて国産にこだわった完全自家製。店主・石井さん自らが手打ちする二八蕎麦のなめらかな食感とつるりとしたのど越しに、多くの方が舌鼓を打ちます。
三浦海岸はもう目と鼻の先。そんな絶好のロケーションに、のれんを羽ばたかせる「蕎麦処いしい」があります。
小麦粉・そば粉はすべて国産にこだわった完全自家製。店主・石井さん自らが手打ちする二八蕎麦のなめらかな食感とつるりとしたのど越しに、多くの方が舌鼓を打ちます。
「蕎麦処いしい」で一番人気のメニューは、旬の野菜や地魚の天ぷらを添えた「天せいろ」(1,450円・税込)。
天ぷらの衣は薄く、歯を入れるとサクッと小気味の良い音が立ちます。粒度にこだわりながら、きめが細かい小麦粉を使っているため、このサクサク感が生まれるようです。揚げる際はサラダ油にゴマ油を混ぜているので、香ばしさが出て食欲をそそる香りに。
魚は地元の金田漁港から直接仕入れたもの。そこでは「定置網」という海の中に網を仕掛けて魚を獲る漁法が用いられています。
店主の石井太一さんいわく、
「獲れる魚の種類がいつも違うので、なにを天ぷらにするかは運任せですね(笑) その日その日の魚を楽しんでもらえたらと思います」とのこと。
「蕎麦処いしい」は2023年11月に開業したばかり。石井さんは横須賀市内の和食店で日本料理人としてのキャリアを積んだ後、独立前に3年ほど三崎口にある蕎麦屋で蕎麦打ちの修行に励みました。
そして独立するにあたり師匠である社長に相談したところ、今の場所を紹介してもらったそうです。
「この場所には元々、社長が昔修行していた『朝比奈』という手打ち蕎麦屋がありました。ちょうど店舗を閉めるということで運よく譲っていただきました」
ご縁に導かれて、ある意味“三代目”として手打ちそばの技術と共に店舗を受け継ぎ、念願の独立を果たしたのです。
手打ち蕎麦は天候、特に湿気によって水分量を変えなければいけないため、職人の勘と経験が頼りです。心を砕かなければいけない反面、手打ちならではの美味さが生まれます。
「観光地で開店するなら“効率の良い”機械での蕎麦打ちが良いかもしれません。でも、手打ちの美味さは何にも代えられない。時間もかかるしお出しできる量も限られますが、今後も手打ち蕎麦にこだわりたいですね」
取材後に「蕎麦処いしい」の前を通りかかると、昼前にもかかわらず行列ができていました。石井さんがつくる二八蕎麦とサクサク天ぷらは、きっとお客さんの三浦海岸での思い出に色濃く残るでしょう。
取材日 2025/2/26
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
蕎麦処いしい
住所 神奈川県三浦市南下浦町上宮田3338-4
電話番号 046-889-0300
営業時間 11:00~15:00/17:00~19:30(火~金)、11:00~15:00/17:00~20:00(土日)
定休日 月曜
アクセス 京浜急行線 三浦海岸駅より徒歩5分
URL https://www.instagram.com/ich.i1213/
Writer小林有希
東京在住フリーライター/Web編集。2016年にアパレル企画兼バイヤーを辞めて、ライターに。 紙、WEB問わず企業PR、ファッション、アート、地域、建築、教育、働き方など多分野で執筆中。
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