ふわりと立ちのぼる出汁の香りと、器いっぱいに広がる黒紫の有明海苔。その間からのぞくのは、店主が一枚一枚丁寧に打った艶やかな二八そばです。やさしい湯気の中には、和歌山産の白梅が丸ごと一個と、ほぐした果肉が添えられ、見た目からも風味が伝わってくるような一椀。
”つゆ”をすすれば、ほのかな酸味と磯の香り、そして出汁の深い旨味が広がり、体の奥までじんわりと温まるこの一品。女性を中心に人気の高い「梅海苔そば(1420円税込)」です。
ふわりと立ちのぼる出汁の香りと、器いっぱいに広がる黒紫の有明海苔。その間からのぞくのは、店主が一枚一枚丁寧に打った艶やかな二八そばです。やさしい湯気の中には、和歌山産の白梅が丸ごと一個と、ほぐした果肉が添えられ、見た目からも風味が伝わってくるような一椀。
”つゆ”をすすれば、ほのかな酸味と磯の香り、そして出汁の深い旨味が広がり、体の奥までじんわりと温まるこの一品。女性を中心に人気の高い「梅海苔そば(1420円税込)」です。
こちらは、横須賀・秋谷にある蔵を改装した、風情あふれるそば処「蕎麦 桶や」。店主の池田よう子さんは、そばの名匠“翁達磨グループ”で7年半にわたり経験を重ねた職人です。
そば粉は厳選された玄そばを同グループで自家製粉したものを使用。粉にする工程から、打ち、切り、茹でまで、すべてに丁寧な手仕事が込められています。粉の鮮度を保つため、密封や温度管理にも細やかな配慮を欠かしません。
そばが乾燥して風味を損なわないよう、手早さはもちろん、丁寧さも両立させることが池田さんのこだわり。茹で上がりのムラを防ぐため、麺幅を均一に切りそろえています。この細すぎず太すぎない“絶妙なそば切り”が、温かいつゆと程よく絡み、もちっとした弾力と喉ごしの良さを生み出しています。
「自分の好きなものを組み合わせる」という思いから生まれたと言う梅海苔そば。酸味が穏やかで、つゆの味を邪魔しない和歌山産の白梅を、丸ごととほぐし梅の二種で添えることで香りと風味のバランスを追求しています。
ほぐし梅を加えたのは、梅一個だとそばのボリュームに足りず、半個分をほぐし足したところ、味わいだけでなく、風味もより豊かになったからと、池田さん。そばを口に運ぶたびにふわっと優しい梅の香りが広がります。
なめらかな口どけが特徴の大判の有明海苔は、箸でほどくとすっと溶け、そばにふんわりと絡むのが印象的。磯の香りと梅の酸味、そして出汁の旨味が重なり、深くやさしい余韻を残します。
「既成の器で、イメージするサイズのものがなかったからなんです」と言う、美しい曲面の器は小田原漆器の特注品。手にしっくり馴染む質感が、そばの温もりをいっそう引き立て、池田さんのこだわる想いを隅々にまで感じます。
そばと一緒に味わいたいのが、オクラや白茄子、春菊、小松菜など、旬の地元野菜を使った「野菜の煮びたし(500円税込)」。
それぞれの野菜を茹で分け、色味と食感を大切に仕上げています。主張を抑えた鰹と昆布だしが、野菜の甘みをやさしく包み込み、体に染みるような上品な味わいに。店主の丁寧な手仕事が、この一皿からも伝わってきます。
厳選された素材と職人の技が溶け合う「梅海苔そば」。そばの香り、梅と海苔の調和、出汁のやさしい余韻——そのすべてが池田さんの手仕事の結晶です。
三浦半島・秋谷の静かな町に佇む「蕎麦 桶や」で、心までほぐれるような温もりの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
取材日 2025/10/24
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information

蕎麦 桶や
住所 神奈川県横須賀市秋谷2丁目13−4
電話番号 046-887-0068
定休日 月曜
営業時間 火〜日曜:11:00-16:00 金/土:11:00-21:00(最終入店 19:30)
アクセス 京急「逗子・葉山駅」よりバス約20分「秋谷」バス停下車すぐ
URL http://r.goope.jp/okeya/

WriterYASU
企業で商品の企画を中心にデザイン、建築に従事してきたものづくり好き。 フリーライター、デザイナーとして体験価値を大切に業務を手がけています。 食べ歩き・猫・三浦半島の環境の満喫が日々の目標。

RECOMMEND
RANKING