【横須賀】「M.シダータ」森のアトリエから香る、特別な珈琲のブーケ

Release2026.01.19

Update2026.01.19

【横須賀】「M.シダータ」森のアトリエから香る、特別な珈琲のブーケ

Release2026.01.19

Update2026.01.19

小高い丘に位置した白い箱型の建物。ここは「M.シダータ」として革鞄・革小物を手がける三堀唯史さん、通称シダータさんの創作の場です。

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アトリエに訪れた方には、シダータさんが長年培ってきた焙煎技術により生まれた伝説の珈琲「シダータスペシャル」を淹れてくれます。

自家焙煎歴33年が導く「シダータスペシャル」の深い味わい

シダータさんと珈琲の歴史は長い。物心ついたときから父親が英国・スポング社のミルで豆を挽き、ネルドリップで珈琲を淹れる姿が目に焼き付いていて、子どもながらに珈琲の奥深さに魅了されたそうです。

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「成人して、知り合いの絵描きさんに自家焙煎の方法を教えてもらってから33年ほど続けています。昨日7時間かけて落とした水出し珈琲には、深煎りしたコロンビア・スプレモの豆を使い、風味に膨らみを持たせています」

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水出し珈琲をいただくと、すっきりとした飲み口ながら後から深みがやってきて珈琲らしい余韻を楽しめます。思わずおかわりする人も多いという、香り高くまろやかな一杯。その奥に、手間を惜しまない時間が息づいています。

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「珈琲豆は農作物なので、ひとつとして同じ顔はなく、焙煎、粉の粗さ、お湯の温度、抽出方法など組み合わせ次第で味わいが無限に広がります。香りは焙煎後12~24時間が最も豊かにまるく香り立ちますが、味わいは数日寝かせてあげるとまろやかに。その複雑さがたまらないんです」

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手つかずの自然とともに生きるアトリエ

万緑の中に佇むアトリエのカーテンの隙間から見えるのは、生い茂った木々とその隙間から注ぐ陽の光。シダータさんがこのアトリエを建てる際に大切にしたのは「革仕事とピアノが共存できる空間」と「大島桜を残すこと」でした。

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「敷地内に大島桜の木があり、位置的に抜かなければいけなかったのですが、どうしても残したくてテラスや庇の一部を削ってもらいました」

大島桜にこだわった背景には、シダータさんの古い記憶があります。よく友人とカブトムシやクワガタを獲っていた横須賀の山が、ゴルフ場開発で壊されていく光景です。

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「今も昔も虫が大好きで、彼らの住処である山を崩していく様子を見るのが耐えられませんでした。生き物が生きる環境を守らないと、次は人間が生きていけなくなるという考えを常に抱いています。だからこのアトリエの土地でも、手を入れすぎずに自然のままにしておきたいんです」

今もシダータさんは、手を加えすぎない庭で虫や鳥の声に耳を澄ませながら、ものづくりや作曲を続けています。

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「革の作品を見なくても遊びに来てもらいたい。自然の中でゆっくりしてほしいですね」

壁一面の仕事道具に、ピアノ、珈琲、そして草木と虫たちに囲まれて。アトリエに流れる時間はどこか懐かしくて、でも新鮮な静けさに満ちていました。

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取材日 2025/07/24

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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珈琲豆が高騰する昨今、「シダータスペシャル」をいただいた際はぜひ500円のカンパをお願いいたします。「頂戴したお金でまた生豆を購入して、焙煎して、還元していく予定です」

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シダータさんが自宅で育てたレモングラス。生のままで茶葉にすると、きれいなレモンカラーのハーブティーに。

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胸ポケットにも、庭で育ったローズマリーがひょっこり。アクセサリーのように存在感を放ち、自然で穏やかな芳香を放っています。

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シダータさんのもう一つの顔は「作曲家」。ピアノの上には自作の楽譜が無造作に置かれていました。

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取材時も庭を飛んでいた玉虫。宝石のような輝きはいつまでも色褪せません。

Writer小林有希

東京在住フリーライター/Web編集。2016年にアパレル企画兼バイヤーを辞めて、ライターに。 紙、WEB問わず企業PR、ファッション、アート、地域、建築、教育、働き方など多分野で執筆中。

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