【横須賀】“変わらない”が嬉しい。ぱんプキン2代目が焼く、まちの名物パン

Release2025.12.19

Update2025.12.19

【横須賀】“変わらない”が嬉しい。ぱんプキン2代目が焼く、まちの名物パン

Release2025.12.19

Update2025.12.19

横須賀の街に35年以上、愛されてきたパン屋「ぱんプキン」があります。代替わりして6年、2代目店主・反田実さんと美恵さんのご夫妻が守り続けるのは、先代から受け継いだ“変わらない味”です。

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看板商品である「よこすか海軍カレーパン」(237円・税込)や「ドブ板あんぱん」(248円・税込)は、地元の方々だけでなく、観光客の方々にも横須賀土産として多く購入されています。

“福神漬け入り”はここが元祖!「よこすか海軍カレーパン」

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「よこすか海軍カレーパン」は、地元グルメとして知られる「よこすか海軍カレー」をモチーフにした揚げパンです。中には、牛肉とじゃがいも、にんじん、玉ねぎを具材とした、甘口なのにややスパイシーなカレーフィリング。しかもそのうえには、福神漬けが乗っています。

揚げたてはもちろん、冷めても美味しさが続くのでお土産にもぴったり。福神漬けのパリッとした食感が楽しく、子どもから大人まで幅広く愛されています。

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左側が“焼き”「よこすか海軍カレーパン」、右側が”揚げ”「よこすか海軍カレーパン」

市内の各店でも同様のカレーパンを提供していますが、“福神漬け入り”のカレーパンはどうやら「ぱんプキン」が発祥とのこと。今では、福神漬けはよこすか海軍カレーパンには欠かせない食材として、「カレーの街よこすか事業者部会」に認定されています。

そして2代目の実さんは、今年2025年に“焼き”よこすか海軍カレーパンを新しく考案し、どちらも人気商品になっているそうです。

和と洋が出会った「ドブ板あんぱん」

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米海軍横須賀基地へと続く有名な「ドブ板通り」にちなんで名づけられた「ドブ板あんぱん」は、横須賀らしい和と洋の文化の融合を象徴するようなパンです。弾力のある、もちっとした生地の中には、北海道産こしあんとクリームチーズクリームを2:1の割合でたっぷり包みこんでいます。

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こしあんのさっぱりとした甘さと、クリームチーズのクリーミーな濃厚さが互いの味を引き立てあい、上品な余韻を残します。そこにクルミのカリッとした歯ごたえがアクセントとなって、和菓子を食べたような満足感が口の中に広がります。

“変えないこと”を受け継いだバトン

「ぱんプキン」の先代店主とは、かつて一緒に働いていたという実さん。先代の引退をきっかけに、このお店を引き継がないかと声を掛けられたそうです。しかし、それには条件がありました。

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「店装もパンもすべて、そっくりそのまま同じ形で残してほしい、というのが先代の願いでした。お客さまに変わらない味を提供したい、地域の名物となった2つの看板商品を残したい、そういった先代の想いと一緒に、私たちはお店を引き継いだのです」(美恵さん)

社会の変化が続く中でも、ほとんどのパンは今も先代のレシピのままつくられています。そのため、先代の頃からの常連さんの顔ぶれも変わりません。

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仕込みから成形までを担当する実さん、焼きや店頭を支える美恵さん。ふたりの手から生まれるパンの香りが、今日も変わらず横須賀のまちをやさしく包みこんでいます。

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取材日 2025/10/21

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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店装も昔のまま。創業当時とほぼ変わらず、お客さまをお迎えしています。

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常時約70種類ものパンが並ぶ店内。置けるスペースも限られているため、売れたらすぐに補充。

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季節ごとの気温、気候などちょっとした変化で、仕上がりが変わってしまうパン。いつでも変わらない味わいへの追求&探求はやみません。

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引き継ぐ前は、反田さんご自身のお店を近隣で経営されていたそうです。「近所なのに、求められるパンの種類が全然違うんです」と最初は戸惑うこともあったそう。

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代替わりして6年経った今、実さんのアイディアから生まれた商品は「ぱんプキン」の定番商品として並んでいます。

Writer小林有希

東京在住フリーライター/Web編集。2016年にアパレル企画兼バイヤーを辞めて、ライターに。 紙、WEB問わず企業PR、ファッション、アート、地域、建築、教育、働き方など多分野で執筆中。

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