【横須賀】丸腸の旨みと地元野菜の旨みが溶け出すぬくもりの一杯 もつ鍋の店「温」

Release2025.12.06

Update2025.12.10

【横須賀】丸腸の旨みと地元野菜の旨みが溶け出すぬくもりの一杯 もつ鍋の店「温」

Release2025.12.06

Update2025.12.10

京急県立大学駅から歩いて3分。

通りに立ちのぼる湯気の向こうに、ふわりと漂う香りがあります。

扉を開けると、出汁の香り、野菜の甘み、もつの旨みが交わるあたたかな空気に包まれます。ここは、もつ鍋専門店「温(おん)」。九州仕込みの鍋を看板に掲げ、17年にわたって地元で愛され続ける一軒です。

野菜たっぷり!特製醤油もつ鍋(1人前 1,300円)

もっと見る

卓上に運ばれてきた鍋には、山のように盛られた野菜。

キャベツ、ごぼう、しめじ、にら、そして香ばしいニンニクと輪切り唐辛子。

火が入るにつれ、甘みがじんわりと引き出され、湯気の香りが食欲を刺激します。

スープを包み込むのは、三浦半島の新鮮な野菜たち。

地元農家から直接仕入れるキャベツやにらは、噛むほどに甘く、もつの脂と出汁をやさしく受け止めてくれます。

春には三浦の春キャベツが登場。やわらかな葉の甘みと、ぷるりとした丸腸のコクが溶け合い、この季節だけの特別な一杯に仕上がります。

希少な「丸腸」が生む、澄んだ旨み

もっと見る

使用するのは、希少な丸腸(まるちょう)。

裏返した丸腸を使うことで、脂のしつこさが抜け、スープは驚くほど澄んだ旨みに仕上がります。

ひと口すすると、コクと甘みが口いっぱいに広がりながらも、後味は軽やか。

「脂の旨みを引き出しつつ、くどくならない鍋」を目指した店主の工夫が光ります。

塩もつ鍋(二人前 2,700円)、味噌もつ鍋(二人前 2,800円)、トマトもつ鍋(二人前 2,900円)と、味のバリエーションも豊か。

なかでも、季節限定のトムヤンクンもつ鍋は、隠れた人気メニューです。

酸味と辛味がもつの甘さを引き立て、リピーターが後を絶ちません。

〆はやっぱり、雑炊で

もっと見る

鍋の最後は、スープの旨みを余すことなく味わう雑炊(550円)がおすすめです。

卵でふんわりととじた雑炊は、まさに“ご褒美の一口”。

もつの旨み、野菜の甘み、出汁の深みが一体となり、静かに心をほどいてくれます。

そのほか、ラーメン(550円)やリゾット(650円)も人気。

どの〆を選んでも、湯気の向こうに幸福が立ちのぼります。

お鍋持参で要予約という形で、もつ鍋のテイクアウトも可能です。自宅でもこの美味しさを味わうことができるのは嬉しい限りです。

お客様の“美味しい”が、何よりの喜び

もっと見る

「お客様が“美味しい”って言ってくれるときが、一番嬉しい瞬間です」

そう話すのは、もつ鍋の店「温」の店主・堤貴稔さんです。

京急線県立大学駅から歩いて3分、地元・安浦町で17年前に店を構えました。

「もつ鍋が好きでね。横須賀に専門店がなかったから、自分でやってみようと思ったんです」と笑います。

その“好き”の一言に、17年続く味の秘密があるようです。

もっと見る

「出汁やもつの旨みが両立する鍋をつくりたかった」

堤さんはもつ鍋が大好きだった30代の頃、東京まで足を延ばし、数えきれないほどの店を巡りました。時には一日で三軒をはしごすることもあったそう。

そうして、スープの味、もつの食感、香りまで体に刻み込み、独自の味を作り上げました。

本場・博多を訪れた際には、水炊きの奥深さにも感銘を受けたと話します。

そうして積み重ねた“味の旅”が、今の「温」を支える礎になりました。

屋号に込められた思い――“体も心も温まる場所に”

もっと見る

店主が名付けた屋号には、ひとつの願いが込められています。

それは、「体があったまるように」「温かい気持ちで帰っていただけるように」という想い。

食を通じて“ぬくもり”を届けたいという、素朴でまっすぐな気持ちです。

寒い夜、立ち寄った人が鍋を囲み、いつの間にか笑顔になる。

そんな情景が、17年もの間、地元の人々に愛され続けてきた理由でもあります。

堤さんの料理には、技術や経験だけでは生まれない“人の温度”があります。

湯気の向こうから立ちのぼるそのぬくもりは、まるで「おかえり」と語りかけてくるよう。

誰かと囲む一杯も、ひとりで味わう鍋も、どちらもこの店らしい時間。

心まであたたまるその瞬間が、「温」という名の意味をそっと教えてくれます。

週末は予約必須の人気店ですが、平日は比較的ゆったりと過ごせます。

湯気の向こうに浮かぶ、地元の人々の笑顔。

絶品のもつ鍋を味わいながら、“あたたかい夜”を過ごしてみてはいかがでしょうか。

取材日 2025/11/13

※掲載されている商品・情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

もっと見る

大通りに面した店構えは、どこか温かみがあり、通りすがりでもすぐに目を引きます。

もっと見る

焼酎好きの店主が揃えたレアな焼酎が並びます。

もっと見る

堤さんは熱狂的なカープファン。カープ選手のサインやお宝が数多く飾られていて、ファンにはたまらない空間です。

Writerうみのとなり

ライター歴5年 「横須賀っていいな」「行きたいな、住みたいな」と思ってもらえる情報を発信しています。 地元の美しい自然・歴史・地域のあたたかさと魅力を伝えたい!Yahoo!ニュースライター 500件以上取材実績あり。地域クリエイター月間MVA2024年11月、7月、2023年7月連続受賞。

関連記事

RECOMMEND

【久里浜】「百年の杜」風の人・松尾さんが届ける旬の地魚と玄米寿司

2026.01.13

【久里浜】「百年の杜」風の人・松尾さんが届ける旬の地魚と玄米寿司

【横須賀】宝石箱のような前菜に感動。北イタリア仕込みの隠れ家Osteria Il giglio

2026.01.21

【横須賀】宝石箱のような前菜に感動。北イタリア仕込みの隠れ家Osteria Il giglio

【横須賀】たまたま作ったら大ヒット!話題の紅しょうが天 居酒屋「じゅん屋」

2026.01.20

【横須賀】たまたま作ったら大ヒット!話題の紅しょうが天 居酒屋「じゅん屋」

【横須賀】“究極の魚”と“焼酎70種”、“熱烈カープ愛”が同居する名店 もつ鍋の店「温」

2026.01.18

【横須賀】“究極の魚”と“焼酎70種”、“熱烈カープ愛”が同居する名店 もつ鍋の店「温」

【横須賀】週3日限定!刺身級のアジが主役 ふわサクの地あじフライバーガー「紅 五-五六」

2026.01.16

【横須賀】週3日限定!刺身級のアジが主役 ふわサクの地あじフライバーガー「紅 五-五六」

【横須賀】海の幸×洋の技!「旬介」益田料理長が贈る濃厚アメリケーヌパスタ

2026.01.04

【横須賀】海の幸×洋の技!「旬介」益田料理長が贈る濃厚アメリケーヌパスタ

人気記事

RANKING

No.1

【横須賀】漁師直伝!極上アワビとサザエの贅沢な食べ方。「直丸」が教える海のレシピ

2026.01.14

【横須賀】漁師直伝!極上アワビとサザエの贅沢な食べ方。「直丸」が教える海のレシピ

No.2

【北久里浜】30年愛される老舗「とんてつ」2日間煮込む黒カレー×ロースカツの贅沢

2026.01.12

【北久里浜】30年愛される老舗「とんてつ」2日間煮込む黒カレー×ロースカツの贅沢

No.3

【横須賀】自由に描く“カンタ刺繍”の世界!笹本祥巨さんのワークショップで出会う手仕事の魅力

2026.01.06

【横須賀】自由に描く“カンタ刺繍”の世界!笹本祥巨さんのワークショップで出会う手仕事の魅力

No.4

【逗子】常連たちが目当てに通う「鬼助ベニエ」の逗子限定サンドイッチとキャラメルサンデー

2026.01.14

【逗子】常連たちが目当てに通う「鬼助ベニエ」の逗子限定サンドイッチとキャラメルサンデー

No.5

【横須賀】週3日限定!刺身級のアジが主役 ふわサクの地あじフライバーガー「紅 五-五六」

2026.01.16

【横須賀】週3日限定!刺身級のアジが主役 ふわサクの地あじフライバーガー「紅 五-五六」

No.6

【久里浜】「百年の杜」風の人・松尾さんが届ける旬の地魚と玄米寿司

2026.01.13

【久里浜】「百年の杜」風の人・松尾さんが届ける旬の地魚と玄米寿司

No.7

【横須賀】中華街仕込みの職人技!パリふわ新食感“新しい粉もの”「チーズモック in すえひろ」

2026.01.14

【横須賀】中華街仕込みの職人技!パリふわ新食感“新しい粉もの”「チーズモック in すえひろ」

No.8

【連載】旬の三浦野菜を美味しくいただく~大根~⑥みんなの大好きおかず 吉田和子さんの「豚大根」

2026.01.04

【連載】旬の三浦野菜を美味しくいただく~大根~⑥みんなの大好きおかず 吉田和子さんの「豚大根」

No.9

【横須賀】ふわふわ三笠と秋の和菓子。70年愛され続ける老舗「三吉野」が生む町のぬくもり

2026.01.13

【横須賀】ふわふわ三笠と秋の和菓子。70年愛され続ける老舗「三吉野」が生む町のぬくもり

No.10

【横須賀】牛乳が旨い! YOKOSUKA GELATO FACTORY発フルラート

2026.01.13

【横須賀】牛乳が旨い! YOKOSUKA GELATO FACTORY発フルラート