朝に市場に並ぶ食材によってメニューが変わる「カギロイ」。
この日、登場したのは「小イカとカリフラワーのアヒージョ」(800円)です。
「これぐらいのサイズのイカが今一番おいしいんですよ」と言いながら手早く調理するオーナーの松田一希さん。イカの骨も丁寧にとっていきます。「カップルでいらしたときに、イカの骨を口から出している姿を見て恋が冷めたりしたら困りますからね(笑)」と言いつつ、細やかな気遣いがおいしさにもつながります。
アヒージョはもちろんおいしいのですが、オイルを吸わせたパンも美味! パンも横須賀の老舗ベーカリー「法塔ベーカリー」のパンを使用しています。
横須賀にはパン屋さんも多く、カギロイではほかに「One Copain(ワンこぱん)」のパンの販売も。12月にはシュトーレンなども販売されていました。
カギロイの店舗2階は宴会などでも使用されますが、レンタルスペースとして貸し出す場合もあります。
「飲食店をはじめてみたい人向けに、お客さんがつくまでの間、お貸しすることもあります。本格的に営業をスタートさせる前のお試しのような形ですね」。
ほかにもシュガークラフトなど飲食以外のワークショップを開く方もいるそうです。
「日曜は休みなので朝から晩まで使う人もいます。僕は特に何かするというわけでもなく、がんばってね、と」。
これまでベーグル店など、カギロイを経て新しいお店も生まれたりと、地域の人のチャンスが広がるきっかけの場所にもなっているようです。
松田さんのこだわりやポリシーが様々なところに感じられるカギロイですが、メニューにはちょっとした遊び心が。
一見、雑誌のように見えますが、これは全てメニューなのです。
毎週カギロイのInstagramでアップされている「雑誌風表紙」の写真。
「Instagramで更新しているんですが、毎週、雑誌を発行しているような嘘をついています(笑)」。
素敵な写真は松田さんご自身が撮られているもの。キャッチフレーズなどは、そのときの時勢に刺激を受けたものや、話題になった映画や本からインスパイアを受けた洒落が効いたものが満載。見ているだけでワクワクしてきます。
「毎週金曜の16時にアップしているんですけど、そのときにカギロイのことを思い出してもらえれば」と遊び心も忘れない松田さんでした。
取材日 2024/11/25
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
カギロイ
住所 神奈川県横須賀市汐入町2-38
電話番号 090-8004-7072
営業時間 17:00~23:00(土曜のみ 12:00~14:00・17:00~23:00)
定休日 日曜日
アクセス 京浜急行「汐入駅」から徒歩2分
URL https://www.instagram.com/mazi.kagiroi/
Writerふくだりょうこ
大阪府出身、神奈川県の盆地住まいのライター。ゲームシナリオのほか、インタビュー、エッセイ、コラム記事などを執筆。読書とカメラ、うさぎが好き。
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