「カフェテーロ葉山」には珍しい飲み物があります。「全国商工会連合会賞」を受賞した「コーヒーチェリー・コーラ」と「コーヒーチェリー・ジンジャー」です。
コーヒーの実の果肉の部分は利用されていませんでしたが、コロンビアの企業が果肉から濃縮エキスを作り出すことに成功。
「まだサンプル出荷の状態で世界的にもそれほど知られていないんです」。
「カフェテーロ葉山」には珍しい飲み物があります。「全国商工会連合会賞」を受賞した「コーヒーチェリー・コーラ」と「コーヒーチェリー・ジンジャー」です。
コーヒーの実の果肉の部分は利用されていませんでしたが、コロンビアの企業が果肉から濃縮エキスを作り出すことに成功。
「まだサンプル出荷の状態で世界的にもそれほど知られていないんです」。
店主の大下力さんは、コスタリカ大使館から原液サンプルを分けてもらい、蜂蜜を加え炭酸で割って提供してみました。するとたちまち大人気商品に。それが現在の「コーヒーチェリー・コーラ」(700円)の元となりました。
新製品である「コーヒーチェリー・ジンジャー」(700円)のお湯割りは、生姜の効果で身体が内から温まる感じ。コーラよりピリッと爽やかです。
お茶のようにゆっくりと飲みたい深い味わいです。
「まるでトトロの世界ですね」と大下さんが笑いながら教えてくれた古民家の魅力。
古民家をリノベーションしたカフェテーロ葉山ですが、二重の屋根など日本人の知恵が建物全体から感じられます。
ぐるりと周囲を取り囲んだ縁側は、幅が半間、さらに半間飛び出した軒によって合わせて一間(約1.82m)あります。
「このサイズ感が絶妙で、夏の暑い時には直射日光が部屋まで入らず、秋になって日射しが低くなってくると光が部屋の奥まで差し込んで暖かいんです」と大下さん。
障子を閉めると廊下部分に空気の層ができ、夏は暑さを冬は寒さを防ぎます。大きな窓ガラスと障子で覆われているため採光がよく、室内を柔らかい光が優しく照らしてくれます。
「毎日この前の道を歩いていたんですけど、雑木林に覆われていて家があるとは思わなかったんですよ」。
地元に住む大下さんも気づかなかった古民家。地元の不動産屋さんに連絡をとり、無事契約。そこから雑木林を抜根とお店づくりがスタートしました。
店内を板張りにしたほか、リノベーションはサッシにされていた玄関を伝統工法で造り直しトイレと厨房を新しくしただけと、できるだけその雰囲気を残しました。
奥の間の天井付近の内壁には、いまでも昭和16年の讀賣新聞が貼られたままです(一般には立入不可)。
「イタリア軍のことを我が軍なんて書いてあってね」。
歴史の詰まった古民家カフェへどうぞ足をお運びください。
取材日 2024/11/07
Information
カフェテーロ葉山
住所 神奈川県三浦郡葉山町一色1532
電話番号 046-874-9061
営業時間 11:00〜18:00
定休日 水・木曜日
アクセス 京浜急行バス「葉山大道」すぐ
URL https://www.instagram.com/cafetero.hayama/
Writer深川岳志
フリーライター。兵庫県生まれ、東京都杉並区在住。IT入門系のほか、取材もの全般。ライトノベルの校正も手掛ける。ふだんは小説ばかり読んでいる。著作は「プログラマの秘密」「プログラマの憂鬱」ほか。
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