フレンチ出身のオーナーシェフ小山裕太さんが、逗子にお店を出店したのは2020年のこと。海と山のある場所で独立の地を探していたところ、初めて降り立った逗子で「ここだ!」と直感的に運命を感じたそう。
フレンチ出身のオーナーシェフ小山裕太さんが、逗子にお店を出店したのは2020年のこと。海と山のある場所で独立の地を探していたところ、初めて降り立った逗子で「ここだ!」と直感的に運命を感じたそう。
縁もゆかりもない逗子での挑戦でしたが、開店準備中から店の前を歩く人やバスから気にかけてくれていた人たちが来店。オープン当初のお客さんたちをリピーターに繋げた料理が、「激ウマレバー」780円です。
なんとも直球なネーミングにお客さんたちが反応してオーダーしたところ、納得のおいしさが大評判を呼び、「レバーのおいしい店」とクチコミで広がったのだとか。
使用するのは鳥取の大山どりの白レバー。おいしさの秘訣を小山さんに聞くと、「火加減、塩もみ加減、そして何よりも衛生!」との返しが。細心の注意を払って低温調理で火入れしたレバーは、何も知らず食べたら生のレバ刺しと思えるほどの鮮度とプルプル感。嫌な臭みやえぐみはなく、レバーの濃厚なうまみとクリーミーさが口福を呼ぶおいしさです。
料理は70〜80種類と豊富なラインナップでさらに「番外メニュー」に書かれた日替わりも登場。霞ヶ浦の放牧鴨「西崎ファーム」をはじめ、料理に扱う食材は自分が本当に旨いと思うかどうかに重きを置き、「顔がわからない生産者は一人もいない」と作り手との信頼関係を築くことも大切にしています。
「できないことがあるのが嫌なんです」と話す小山さんは、ジビエ料理に使う蝦夷鹿や猪をみずから解体。魚の神経締めも、現場を見て独学で習得したという万能っぷり。ストイックな料理人の哲学が、お皿の上でアウトプットされ最高の“旨い”を生み出します。
扱うお酒は“和酒”のみ。主軸となるのは、日本ワインと燗酒に合う日本酒。日本ワインは500本以上、燗酒向けの酒は約400本をストックしているそうで、酒蔵やワイナリーを訪ね歩くことも。店で熟成をかけた酒も多く、料理に合わせて次はどんなお酒がいいか聞きながらペアリングを楽しむのもおすすめです。
料理を盛り付けるお皿も、小山さんが懇意にする作家さんの素敵な作品だらけ。こだわりの料理を、おいしく楽しく満喫できる演出が空間いっぱいに散りばめられています。
取材日 2025/9/5
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information

和酒ビストロKOYA
住所 神奈川県逗子市逗子5-4-37
電話番号 046-884-8077
営業時間 17:00〜23:00
定休日 無休
アクセス JR横須賀線逗子駅から徒歩7分
URL http://koya-zushi.com
https://www.instagram.com/washu_bistro_koya/?hl=ja

Writer坂井あやの
雑誌やweb媒体で食・酒・旅にまつわる記事を執筆。町場の酒場から星付きレストランまで、おいしい料理とお酒があると聞きつければフットワーク軽く全国へ足を延ばす。ナチュラルワインとサウナと野球が、日々の癒し&楽しみ。

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