葉山の国道134号沿いにある「金魚花鯛」は、魚愛あふれる店主が営む日本料理店。
この日は佐島のタコを始めとした地魚4種を芸術的に盛り付けた刺身盛り合わせを堪能。盛り付けの美しい演出に、店主の魚への深い愛情と遊び心が込められています。
葉山の国道134号沿いにある「金魚花鯛」は、魚愛あふれる店主が営む日本料理店。
この日は佐島のタコを始めとした地魚4種を芸術的に盛り付けた刺身盛り合わせを堪能。盛り付けの美しい演出に、店主の魚への深い愛情と遊び心が込められています。
芸術とも言えそうな地魚の「刺身盛り合わせ」(2,500円〜)。
「金魚花鯛」に入荷したこの日のお魚は、スマ、キジハタ、アオリイカ、佐島のタコの4種です。基本的にはコースの一部ですが、場合によっては単品で注文できる日も。
「自分の中の少年心を思い出しながらやっています」と店主の中村友禅さん。
丁寧に敷き詰められた石は、砂浜で選別し集めてきたものをきれいに洗って使用。添えられた美しい葉も店の外に生えているものを使用しています。
「こういうのが好きなんですよね」と言いながら盛り付けをする中村さんは楽しそうです。
お話の端々に感じられるのは「魚が大好き!」ということ。
店内には水槽がありますが、色鮮やかな熱帯魚たちが悠々と泳いでいます。また壁には中村さん自身が海に潜ったときに撮った魚たちの写真があります。
「小田原で生まれまして、物心がついたときから魚とか海が好きだったんですよ」
"金魚花鯛”というお店の名前も魚好きの中村さんならでは。
「キンギョハナダイ」は、相模湾付近から沖縄県で見ることができる海水魚なのだそう。
箸置きもお魚がモチーフで、メニュー表にも魚が描かれています。
「店のアルバイトの子たちからは『こういうのはちょっと……』という反応で(笑)。やめたほうがいいんでしょうね……」と、苦笑いの中村さん。
あらゆるところに、魚への愛が伝わってきます。
そんな中村さんはとてもお茶目な人。
「『太刀魚の炭火焼』はこんなふうに出します」と実演してくださったのですが……。
涼しげな魚型のお皿。本来なら横向きにしてお客様にお出ししそうですが、お皿に乗っているのは太刀魚。
そう、太刀(たち)魚だからお皿を縦にし、太刀魚の姿を彷彿させているのです。出されたお客様も思わずにっこりとしてしまうはず。
太刀魚も地魚ということで、これから葉山の太刀魚をアピールしていきたい気持ちがある、と中村さん。通年で採れる魚種とのことですが、ふっくらとした食感に太刀魚が名物となる予感がしました。
メニューの方向性についても、まだ悩むところはあるそうですが、「近隣のお店の方ともコラボなどもできたら」と夢は広がります。
理想のお店の形として「『楽しかったね、おいしかったね』と言って帰っていただけるように」と語っていた中村さん。
魚愛と共に、お料理への愛もますます熱く込められていきそうです。
取材日 2025/7/8
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information
金魚花鯛
住所 神奈川県三浦郡葉山町堀内902
電話番号 046-874-5526
営業時間 11:30~15:00 18:00~22:00
定休日 月曜日
アクセス 京浜急行バス「元町」徒歩3分
URL https://kingyohanadai.com/
Writerふくだりょうこ
大阪府出身、神奈川県の盆地住まいのライター。ゲームシナリオのほか、インタビュー、エッセイ、コラム記事などを執筆。読書とカメラ、うさぎが好き。
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