【三浦】創業100年の豆腐店3代目店主・髙梨喜里さんの傑作がんもどき

Release2024.11.22

Update2024.12.03

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【三浦】創業100年の豆腐店 3代目店主・髙梨喜里さんの傑作がんもどき

Release2024.11.22

Update2024.12.03

中身がぎゅっと詰まったジューシーながんもどき(140円)

"がんもどき”といえば豆腐店の定番メニュー。

がんもどきは、豆腐の製造過程で出た余剰部分をつぶして混ぜ合わせて油で揚げます。しかし高梨商店の余剰部分は販売している豆腐と同じものを使うことによって、豆腐本来の美味しさが残るがんもどきとなっています。

店主の髙梨喜里さん曰く「がんもどきは立派な単独商品」との信念で作られており、豆腐に人参、胡麻、ピーマン、干しエビを加えて作っています。

にがりのほのかな塩味が素材のおいしさを引き立てる

手にずしっと重みが感じられる高梨商店のがんもどき。

醤油をたらすのかなと思ったら「そのまま食べてみてください」とのこと。

塩のうまみ、豆腐のうまみがじゅっと口中に溢れてきて驚きました。

「軽く炙って、そのまま食べるのがいいね。できるだけ加工しないで食べてくれってオレはお客さんに言ってるよ」と髙梨さん。

たしかに、何もつけないのが一番おいしいと思えました。試しに帰宅してから煮物にしてみましたが、そこでも差が出ました。高梨商店のがんもどきはぜんぜん大きさが変わりません。いかに中身が詰まっているかがわかります。

できることを工夫してやっていく

30年前に10軒あった豆腐屋は現在、現在2軒にまで減ってしまったそう。

豆腐はスーパーで売っているものという常識が定着してしまったのでしょう。

「だからね、同じものを作っていたら負けるの」と髙梨さん。

ちなみにスーパーで一般的に売られている豆腐の賞味期限は10〜14日間。高梨商店の豆腐は4日間。この違いはどこから生まれるかというと豆腐作りの最終工程なのだそうです。

豆腐作りの最終工程では、豆乳ににがりを入れて固めたものをパッケージングして水で冷やします。この時に大量生産品は80℃まで熱して滅菌するボイル工程が入ります。賞味期限は延びますが、肝心の大豆の風味は失われてしまいます。

大豆の風味を残し、ちょうどいい塩加減を加えた高梨商店のがんもどき、一度食べるとがんもどきに対する印象ががらりと変わりますよ。

取材日 2024/10/08

毎朝つくる新鮮ながんもどき。1個140円はとてもリーズナブル。

豆腐、油揚げ、がんもどきなどすべての商品の基礎となる大豆。高梨商店では、商品に合わせて、宮城県産ミヤギシロメとカナダ産大豆を使っている。

こちらもおいしい油揚げ(1個75円)。ほかに「生揚げ」(1個180円)「絹生揚げ」(1個110円)もオススメ。

Writer深川岳志

フリーライター。兵庫県生まれ、東京都杉並区在住。IT入門系のほか、取材もの全般。ライトノベルの校正も手掛ける。ふだんは小説ばかり読んでいる。著作は「プログラマの秘密」「プログラマの憂鬱」ほか。

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