【連載】三浦大根命名100周年デザインプロジェクト連載⑥いよいよ三浦大根の収穫シーズン到来!

Release2025.12.19

Update2025.12.22

【連載】三浦大根命名100周年デザインプロジェクト連載⑥いよいよ三浦大根の収穫シーズン到来!

Release2025.12.19

Update2025.12.22

10月に取材した「やまきちファーム」で、いよいよ三浦大根の収穫が始まったとお聞きし、12月上旬に再び畑を訪れました。

種まきからわずか2ヶ月。あんなに小さかった芽が、今ではトゲトゲとした葉を勢いよく縦にも横にも広げ、畑一面を緑色に覆い尽くしています。その足元を見ると、白い大根の首がしっかりと顔をのぞかせていました。

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すらりと長く、お尻はドン! 毘沙門育ちの三浦大根

「品種改良されているので、昔に比べたら楽に抜けますよ」。

そう言いながら、鈴木さんご夫婦は収穫に適した大きさを見極めながら、次々と手際よく引き抜いていきます。重量のある三浦大根は首が折れやすいため、葉の付け根を持って真上に引き抜くのがポイントなのだそう。

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収穫された大根は、根元までまっすぐで、形が揃っているのが印象的でした。「毘沙門の大根は、すらりと長くて、お尻がドンと大きいのが特徴」という昔からの言い伝えの通り、立派な姿です。

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今年の出来栄えを尋ねると、「種まきの時期は暑さと乾燥で条件は良くなかったけれど、出来はとても良いかも。」と、ほっとした表情を浮かべる鈴木清光さん。

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そう言って見せてくださったのは、大根洗い機で泥を落とした真っ白な大根。

「洗うとよく分かりますが、肌が綺麗で、根もまっすぐ。良い大根がたくさん収穫できています。」

鈴木さんが丹精込めて育てた三浦大根には、毎週日曜開催の「三崎朝市」で出会うことができます。(https://misaki-asaichi.com/

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写真手前が三浦大根。奥が青首大根。

「仁王立ち」で挑む三浦大根の収穫。青首大根との抜き比べ体験

人生初となる三浦大根と青首大根の収穫体験を、特別にさせていただきました。

まずは、三浦大根から。「首を折らないように、真上に引き抜く」というアドバイスを意識しながら、葉の付け根をしっかり握って引っ張ります。が、びくともしません。

「仁王立ち 太き大根の 抜けしとき」

ふと、やまさ園の吉田和子さんに教えていただいた、野上飛雲氏の句が頭をよぎりました。三浦大根を引き抜く農家の姿を詠んだ句です。「仁王立ち」になって全身を使ってもう一度チャレンジし、ようやく「ズボッ」と引き抜くことができました。やはり、長年のコツと慣れが必要なのだと痛感します。

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抜けた後の地面を見ると、深い穴がぽっかり。この深さが、地中深くまっすぐに伸びる三浦大根の証です。

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続いて、青首大根の収穫へ。 こちらは拍子抜けするほど簡単。「スポッ」と軽快に抜くことができました。 直前に三浦大根の「重み」を体感していたからこそ、その違いは歴然。改めて、三浦大根の収穫の大変さを肌で感じる体験となりました。

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続いて、三浦市農業協同組合の圃場へ。

ここでは、収穫したばかりの大根を洗う「洗い」の作業を見せていただきました。地中奥深くまで根を張る三浦大根は、首の近くまでたっぷりと土がついています。

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*1

大根を洗う機械から勢いよく流れ出てきた大根を、最後は人の手で、冷たい水の中で一本一本丁寧に洗い上げます。泥にまみれていた姿が一変、透き通るような美しい白い肌が現れます。

かつては機械もなく、大きな三浦大根の泥汚れをすべて手作業で落としていた姿を想像すると、ただただ頭が下がる思いです。

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*2

そして、農協の圃場で育った三浦大根のバトンが渡されたのは、石井食品さん。この大根たちは「三浦大根命名100周年記念 和風カレー」となって12月20日(土)に発売されます。煮崩れしにくく甘みが強い三浦大根をダイスカットで使用し、大根本来の食感と旨みを活かした和風の味わいに仕上げているのが特徴なのだそう。

三浦大根の魅力を日常の食卓で手軽に味わってほしいと、三浦市と共同で開発されました。神奈川県内のスーパーマーケットやオンラインショップで手に入るそうなので、是非探してみてください。

次回はいよいよ、皆様のお手元に三浦大根が向かう準備『集荷』の様子をお届けします。

\12月24日(水)発売/ 三浦大根BAGの取り扱い店舗が決定!

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*直売所やスーパーでは、大根の葉は15cmほどの長さでカットされています。

取材の最後に、やまきちファームで収穫したばかりの三浦大根を、実際にバッグに入れてみました。 本物の大根を入れるのは、実はこの日が初めて。

ドキドキしながら巾着部分を広げて入れてみると……すっぽりと綺麗に収まりました! そして何より驚いたのが、肩に背負ってみると、3kg以上もあるはずのすっしりとした重さをほとんど感じなかったこと。

やまきちファームの鈴木さんも、「いつもリュックからはみ出して持ち帰るお客さんをよく見かけるから、こういうバッグがあるとすごくいいね」と、太鼓判を押してくださいました。

三浦大根BAGの発売まで、あと5日。 今年の冬はぜひ、三浦大根とセットでお楽しみいただけたら嬉しいです。

取材日 2025/11/17・12/5
撮影  角田洋一
    (*1~2の撮影は筆者)

Fashion Designer

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髙島 一精/ Kazuaki Takashima 

1973年 熊本生まれ。 
文化服装学院を卒業後、株式会社イッセイミヤケに入社。
株式会社三宅デザイン事務所に移籍し「ISSEY MIYAKE」、「PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE」のデザインチームに参加する。
2005年に株式会社エイ・ネットから自身のブランド「Né-net」がデビュー。
派生ブランド「にゃー」とともに、国内外で多くのファンをつかむ。2020年に独立し、「This is not a cat.」と称した活動をスタート。ファッションデザインに留まらず、キャラクターデザインや作品制作など、共感でつながる人に届く距離感でものづくりを続けている。

www.kazuakitakashima.net

Writerいとうまいこ

大学卒業後、大手家電メーカーで商品企画や展示に関わる。そのときの経験からテキスタイル(布)に関わる仕事をしたいと考え、2023年にテキスタイルのギャラリー「Casa de paño」を鎌倉で開業。展覧会やワークショップの企画に加え、三浦半島の豊かな自然や生き物、暮らしをモチーフにした布製品の商品企画を行っている。本企画は、三浦半島で暮らす人・営む人へのインタビューをもとに、もようのデザインを通して地域の魅力を再発見し共有する試みです。

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