鎌倉駅の線路沿いに佇む、三角屋根と緑の庇がかわいらしい印象の一軒家。扉を開けると、ペンや紙雑貨など様々な色・形をした表情豊かなステーショナリーがひしめいています。ここ「TUZURU」は、鎌倉観光の立ち寄りスポットとしても人気の文房具のセレクトショップ。2008年にオープンし、2023年に扇ヶ谷から鎌倉駅の近くに移転してきました。
鎌倉駅の線路沿いに佇む、三角屋根と緑の庇がかわいらしい印象の一軒家。扉を開けると、ペンや紙雑貨など様々な色・形をした表情豊かなステーショナリーがひしめいています。ここ「TUZURU」は、鎌倉観光の立ち寄りスポットとしても人気の文房具のセレクトショップ。2008年にオープンし、2023年に扇ヶ谷から鎌倉駅の近くに移転してきました。
看板のモチーフになっているのは万年筆。店内の一角にも、カラフルで個性豊かな万年筆がずらりと並び、セレクトのこだわりが伝わってきます。万年筆がお店の象徴となった理由を、店主である柴田亮治さんの奥様・久美さんが話してくれました。
「主人が学生だった頃、自分の書く字にコンプレックスがあったそうなんです。そこで色々な筆記具を試してみたところ、一番綺麗に文字を書けたのが万年筆でした。しかし、学生には高価なもので、ショーケースに入った万年筆を『見せてください』と言うことすら緊張したそうです。そんな自身の経験から、“もっと万年筆を手に取りやすく、カジュアルに使える筆記具にしたい”と思い立ち、『TUZURU』をオープンしました」
柴田さんのイチオシが、イタリア「フィオレンティーナ」の万年筆。カラフルな彩りと木の温もりが印象的です。ペン軸はイタリア北部のコモ湖地方の染色技術で、楓材・樺材を染色してからスライスして合板する…といった手の込んだ特殊技法が施されています。
使うほどペン軸が丸みを帯び、自分の形にエイジングされていくので愛着がどんどん湧くのもこの万年筆の魅力。価格は3,000円台で買い求めやすく、品質がよくてリーズナブル。進学や進級のお祝いにプレゼントしても喜ばれそうですね。
万年筆は「珍しくて書きやすい変わったモノ」を中心にセレクトし、マニア垂涎のデッドストックや限定品なども販売。カラフルで美しいデザインは、眺めているだけでも楽しくなります。
紙雑貨も充実し、中でもノートは万年筆に合う書き心地を重視して選んでいるそう。「ほぼ日手帳」にも使われている「トモエリバー」(写真左・1,045円)は、紙が薄いのに裏抜けしづらく、万年筆との相性も高評価。
「エッグンワークスの水平開きノートブック」(写真右・2,420円)は、特殊製本「ドイツ装」の技法で職人さんが一点ずつ丁寧に製本。用紙は手帳や書籍に適したクリーム色で、目に優しく万年筆でも筆記可能。持ち歩きたくなるキュートな装丁デザインも人気です。
お気に入りの筆記具を手に入れると、自分の想いや大切な誰かに気持ちを綴りたくなるもの。パソコンやスマホが主流の今だからこそ、“書く”ことの楽しさや向き合う時間の尊さに改めて気づけるかもしれません。
取材日 2025/11/6
※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information

TUZURU(ツズル)
住所 神奈川県鎌倉市御成町13-41
電話番号 0467-24-6569
営業時間 11:00〜17:00
定休日 水曜
アクセス JR横須賀線鎌倉駅から徒歩2分
URL http://www.tuzuru-kamakura.com

Writer坂井あやの
雑誌やweb媒体で食・酒・旅にまつわる記事を執筆。町場の酒場から星付きレストランまで、おいしい料理とお酒があると聞きつければフットワーク軽く全国へ足を延ばす。ナチュラルワインとサウナと野球が、日々の癒し&楽しみ。

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