三浦半島の潮風を受けながら、130年以上しらす漁を営んできた「紋四郎丸」。漁師が太鼓判を押すとっておきの食べ方は?
三浦半島の潮風を受けながら、130年以上しらす漁を営んできた「紋四郎丸」。漁師が太鼓判を押すとっておきの食べ方は?
パックの蓋を開けた瞬間、磯の香りがふわりと広がります。一匹一匹が潰れることなく、真っ白に輝く「ふわふわ」の質感。絶妙な塩加減で茹で上げられたしらすは、想像以上に柔らかく、口の中で優しくほどけていきます。噛むほどに溢れ出す海の滋味深い甘みは、まさに産地ならではのご馳走です。
「レモンを絞ると美味しいですよ」と教えてくれたのは、店主の悴田(かせだ)さん。この食べ方は、実は常連客から教わったものなのだそうです。
しらすのやさしい塩気に、レモンの爽やかな酸味が重なることで、驚くほど旨みが引き立ちます。シンプルながら、素材の良さを改めて感じさせてくれる味わいです。もちろん、定番の大根おろしを添えて楽しむのも格別。好みに合わせて味の変化を楽しめます。
もう一つ、悴田さんが「意外と合う」と太鼓判を押すのが、パンとの組み合わせです。 食パンにたっぷりのしらすと、とろけるチーズを乗せてトーストするだけ。しらすの塩味、濃厚なチーズ、そして小麦の香ばしさが重なり、海の香り漂う贅沢な一枚が完成します。
三浦半島・秋谷で、相模湾を見守り続けてきた「紋四郎丸」。 店主の悴田烈さんは、もともとは藤沢の出身です。縁あって紋四郎丸が実家だった奥様と結婚したことをきっかけに、しらす漁の世界へ飛び込みました。先代やご家族に支えられながら、荒波を相手に20年以上、伝統の暖簾を守り続けています。
紋四郎丸が守り続けているのは、神奈川県ならではの伝統的な漁法「一層引き(いっそうびき)」です。一日は、広い海の中からしらすの群れを探すことから始まります。 魚群を見つけると、「船びき網」を投入。100〜150メートルもの網で群れをそっと囲い込み、鮮度を傷つけないよう丁寧に引き揚げます。大漁の日は、船長の顔にも自然と笑みがこぼれます。獲れたての鮮度を落とさないよう、すぐにたっぷりの氷で締め、急いで港へ。水揚げ後は休む間もなく、熟練の技で釜茹で作業に入ります。こうして仕上げられた「秋谷のしらす」は、その日のうちに直売所に並びます。
紋四郎丸のしらすは、神奈川県のブランド「湘南しらす」にも認定されています。 「一度に獲る量は、自分たちで茹で切れる分だけ」というこだわりを貫いているため、常に最高の鮮度が保たれています。
「ここのしらすを食べたら、もう他では買えないわ」 そんな常連客の声が何よりの支え。海と真剣に向き合い、手間を惜しまない。その実直な姿勢が、遠方からもファンを惹きつけてやまない理由です。釜揚げしらす(小 600円・大 1,200円)、しらす干し(600円)、自家製佃煮(650円)など、しらす直売所で販売中です。地方発送も可能です。
取材日 2025/12/17
※掲載されている商品・情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
Information

秋谷漁港 紋四郎丸しらす直売所
住所 神奈川県横須賀市秋谷 1-8-5
電話番号 046-856-8625
営業時間 9:00~16:00(禁漁期間:1/1〜3/10は9:00~14:00)
定休日 不定休
アクセス 逗子駅から京急バスで約25分「前田橋」下車 徒歩8分
URL https://www.instagram.com/monshiroumaru/

Writerうみのとなり
ライター歴5年 「横須賀っていいな」「行きたいな、住みたいな」と思ってもらえる情報を発信しています。 地元の美しい自然・歴史・地域のあたたかさと魅力を伝えたい!Yahoo!ニュースライター 500件以上取材実績あり。地域クリエイター月間MVA2024年11月、7月、2023年7月連続受賞。

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