【佐島】家の物語に想いを馳せていただくMARKAの米粉100%食パン

Release2025.12.16

Update2025.12.16

【佐島】家の物語に想いを馳せていただくMARKAの米粉100%食パン

Release2025.12.16

Update2025.12.16

軒合の隙間から覗くのは、太陽光を受けてキラキラと光る水面。そして佐島漁港から出航したばかりの船が通り過ぎていきます。

港町にある古民家を利用したレンタルスペース兼カフェ「MARKA」では、そんな長閑な光景を縁側から眺めることができます。

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ここの人気商品は、九州産米粉100%を使用した「無添加米粉食パン」(直売価格 1斤1,250円・税込)。店主・寺田さんがこだわった、しっとり食感の米粉パンは受注生産を基本に、一つひとつ丁寧につくられる逸品。直売以外では葉山の複合型商業施設・葉山ステーションにて毎週木曜日のみ数量限定で販売されています。

家族を想って生み出した米粉パン

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「無添加米粉食パン」は、トーストにもサンドイッチにもちょうどいい約11cm角。使用しているのは九州産の米粉、グラスフェッドバター、無添加野生酵母、NON-GM一番搾り菜種油、天日塩、きび糖と、完全グルテンフリーです。そのままひと口食べればふんわり感としっとりとした食感に驚かされます。また、焼くと外はカリッと香ばしく、軽い仕上がりに。

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米粉パンが生まれた背景にあるのは、小麦アレルギーをもつ家族の存在。寺田さんは「カフェを始める前から家族でグルテンフリーの生活を選択してきた」と話します。しかし、市販の米粉パンは種類が少なく、中には小麦粉が混ざっているものもあったそうです。

「現在、娘の症状はやや落ち着いたものの、まだ小麦のパンを気軽に食べさせることができません。でもパン好きな娘に安心して食べさせてあげたかったので、本格的に米粉パン作りに挑戦することを決めました」

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そして、いつしか「娘のために」という想いと並行して「自分が食べたい米粉パン」を追求するようになったそうです。

「米粉100%で、自分が納得のいくしっとり感を出すために、試行錯誤して原料もこだわり抜きました。でも米粉は炊いたお米と同じで、時間が経つと硬くなりやすい。なので食パンを購入された方には美味しい食べ方や保存方法を記載した『ご愛食カード』も一緒にお渡ししています」

縁側で自然を感じながら心を解きほぐす

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「のんびりとした雰囲気のこの家で、子どもに『おかえり』って言いたい。子どもの成長を見届けながら、この家で仕事をしたい。そんなささやかな願いが、今のMARKAの形になりました」

寺田さん家族が佐島でこの古民家に出会ったのは、都心部での暮らしを窮屈に感じ、郊外で住居を探していたころ。この家ではかつて地元名士が寺子屋を営んでおり、一時は昭和の文豪・獅子文六が居候(今で言うところの民泊)をして執筆に励んだこともあったそうです。

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「建物と一緒に家の物語も受け継ぎました」と話す寺田さん。自宅を兼ねる古民家でレンタルスペース兼カフェとして開放しているのは、1階の大広間から縁側にかけてのみ。ここは建物の中で最も古く、寺田さんの一番のお気に入りの場所のようです。

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「縁側にある木枠の大窓が大変珍しくて、絶対残したいと思いました。天窓のガラスは新しいものですが当時の趣を残しています」

縁側には、日光が紋様ガラスを通して優しく降り注ぎ、北の山からは乾いた風が、南の相模湾からは潮風が大広間を抜けていきます。

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植物が生い茂る庭では虫やトカゲなどの小さな生き物たちの営みがあり、鳥や虫の声が耳に入ってきます。訪れる人は、家を取り巻く自然に五感を刺激されて、自ずと心が凪ぐことでしょう。ぜひ心を解きほぐしに、佐島まで足を運んでみてください。

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取材日 2025/09/17

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

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看板猫の大福くんはとても人懐こく、取材陣はメロメロになってしまいました。

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御手洗いにつながる廊下を挟んで座敷が2間。漆喰の壁面修繕、床や外壁、庭など出来る手入れは独自でされているそう。

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友人の家に遊びに来たような、ホッと落ち着く空間です。

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造形が美しいローテーブルは「昔仏像の台座に使われていたかもしれない」とか。

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ちなみに「MARKA」という店名は、子どもの頃、家族で営んでいた洋品店の屋号の頭文字 “か” を丸で囲み、アルファベット表記にしたもの。店名の頭文字を丸や四角で囲む屋号文化から着想を得たそうです。

Writer小林有希

東京在住フリーライター/Web編集。2016年にアパレル企画兼バイヤーを辞めて、ライターに。 紙、WEB問わず企業PR、ファッション、アート、地域、建築、教育、働き方など多分野で執筆中。

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